今週のみことば
2月24日
「イエスは彼に目をとめ、いつくしんで言われた
『あなたに足りないことが一つある
帰って、持っているものをみな売り払って、貧しい人々に施しなさい
そうすれば、宝を天に持つようになろう
そして、わたしに従ってきなさい』
すると、彼はこの言葉を聞いて、顔を曇らせ
悲しみながら立ち去った
たくさんの資産を持っていたからである」
(マルコによる福音書10章21‐22節)
イエスの元にある人がやってきて
『永遠の生命を受けるために何をしたら良いでしょうか』
と、たずねました
それに対してイエスの答えは
『いましめはあなたの知っているとおりである
”殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証を立てるな、欺き取るな、父母を敬え”』
というものでしたが
彼はそれを聞いて答えます
『それらのことはみな小さい時から守っております』
ところが
『あなたに足りないことが一つある』
このイエスの答えは彼を落胆させました
自分はするべきことをちゃんとやってきたとの自負心があった彼は
自分の一番弱いところをつかれて
何とも言いようがなかったのです
資産を持っている人は
これがあれば安泰だと
資産によって安心感を得ています
その自分が”より所”としているものを捨ててしまうのは
決して容易なことではありません
このように
その人が心の中に抱えている”より所”を離さない限りは
その思いが偶像となって信仰を妨げるのです
そして
いくら自分は”信仰がある”と自負していても
『あなたに足りないことが一つある』
ということになるわけです
たとえ長い信仰歴があったとしても
その長さを誇っているのでは本当の信仰ではありません
これもまた資産を持っているのと同様に
その思いが偶像になるのです
実際に資産を投げ出すことや
信仰歴を消すことは現実的ではありませんが
ここで教えられるのは
自分の心の中の何かを捨てなくては
本当の信仰は得られないということで
その”何か”を教えられるために教会に集うわけです
「イエスは答えて言われた
『健康な人には医者はいらない
いるのは病人である
わたしがきたのは義人を招くためではなく
罪人を招いて悔い改めさせるためである』」
(ルカによる福音書5章31‐32節)
健康な人に医者がいらないように
『自分の信仰は正しい』
そう自負している人には神さまは必要ありません
わたしたちは何か欠けているからこそ神の助けを求めているのであって
病人であり罪人なのです
自分を健康だと信じ
信仰をわかっていると思う人は
現実には話を聞くのみで
神さまを受け入れようとはしないものです
「油断することなく、あなたの心を守れ
命の泉は、これから流れ出るからである」
(箴言4章23節)
財産や名誉を守ることにあくせくするのではなく
何にもまさって自分の心(信仰)を守り
本物の信仰を身に付けていきましょう
苦しい時こそ神さまから勇気を頂いて進まなくてはならないわけで
いよいよ神に立って歩むことが求められます
世の中の戦いにひとりで勝利することは難しく
繰り返し訪れる挫折感と戦うためには
神さまが共に戦ってくださることが必須です
見回せばそこに見えるのは嫌な事ばかりのこともあるでしょう
それでもなお心の余裕をもてたら幸いで
神さまと共にあればその余裕も得られます
「人にはできないことでも神さまにはできる」
それがわたしたちにとって最大の支えなのです
「人が見て自分で正しいとする道があり
その終わりはついに死にいたる道となるものがある」
(箴言16章25節)
正しい判断基準を持っていないと
ふと見かけのよさそうな道へ進みたくもなりますが
”死にいたる道”に迷い込むことがありませんように
神様に導かれて進んでまいりましょう
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