今週のみことば


3月4日

「ヤハジエルは言った
『ユダの人々、エルサレムの住民
およびヨシャパテ王よ、聞きなさい
主はあなたがたにこう仰せられる
”この大軍のために恐れてはならない
おののいてはならない
これはあなたがたの戦いではなく
主の戦いだからである”』」
(歴代志下20章15節)

アンモン、モアブ、セイル山の人々の大軍が押し寄せてくると
万事休す行き詰まったユダの王ヨシャパテは
神の前に助けを乞います

「われわれはこのように攻めてくる大軍に当たる力がなく
またいかになすべきかを知りません
ただ、あなたを仰ぎ望むのみです」(12節)

その時ヤハジエルに神が語らせた言葉を聞き
ヨシャパテ王はその言葉を信じて踏み出す決心をします

「あす彼らの所に攻めて行きなさい
主はあなたがたと共におられるからである」(17節)

神を賛美しつつ
敵の前に出て行ったヨシャパテ王とユダの人々
その時
敵は互いに同士討ちをして滅ぼしあいました
「この戦いにはあなたがたは戦うに及ばない」
その言葉どおり
ヨシャパテ王は戦うことなく勝利をおさめたのでした

神はいつも不思議な方法で
神に寄り頼む人々を助けます
しかし
助けていただく時には
ただ何もしないでおればいいというものではありません
ここでは
常識的には勝てるはずもない大軍の前まで
とりあえず出て行かなくてはならないのでした
自分の力は無きに等しいものだけれど
やるだけやって後は神さまにおゆだねなのです

「やるだけやる」ためには希望が必要です
あとは神さまが何とかしてくださるだろうとの信仰は
絶望のふちにいる人に希望を与えます
口で「信仰」を語ることはたやすいですが
いざという時に踏み出せるかどうかは別問題でしょう
最善を成しながら黙々と神に祈って従う習慣は
本物の信仰を育てます

そのためにも
わたしたちは常に神の側に立った価値観を持たなくてはなりません
つまり
人やお金や物を頼りとする生き方ではなく
神に望みを置く生き方を選択することです
しかし、現実には
人はすぐに目に見える強い者や大きい者に頼ろうとします

「彼らはわが言葉を求めず
エジプトへ下っていって、パロの保護にたより
エジプトの陰に隠れようとする」
(イザヤ書30章2節)

当時エジプトは世の中の繁栄を代表する国であり
神の言葉に頼るよりも
その繁栄によりすがろうとする人々の姿勢を
ここでは戒めています

「主なる神、イスラエルの聖者はこう言われた
『あなたがたは立ち返って落ち着いているなら救われ
穏やかに信頼しているならば力を得る』
しかし、あなたがたはこの事を好まなかった」
(同章15節)

神を信頼し、神に寄り頼めば平安を与えられ
神よりの力を得る約束がありながら
人は信仰の道を好まないのでした
そして
ただエジプトの速い馬に乗って逃げる計画を立てるのですが
残念ながらその速い馬を追う者もさらに速いのです

一生懸命災いから逃げようとしても
結局、神に寄り頼まなくては
どんなに堅い備えをしたつもりでも
災いはすぐに追いかけてくる
これが人間の限界です

一方で、神さまは
いかにもしてわたしたちを守ろうとしてくださっています
ならば素直にその翼の下に入っていくべきではないでしょうか
自分の力を試そうとするのも
それはそれでいいですが
最後は力の無さを悟ることになるでしょう

人生の戦いの中にあっても
わたしたちは常に
希望を持って祈ることが出来れば幸いです
自分の力を過信することなく
神の前に頭を低くして歩み
平安と喜びが与えられる日々でありますように




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