今週のみことば


6月23日

「イエスは彼に言われた
『お帰りなさい。あなたの息子は助かるのだ』
彼は自分に言われたイエスの言葉を信じて帰って行った」
(ヨハネによる福音書4章50節)


病気の息子を持つある役人が
イエスのもとを訪れ
どうか自分のところに来て息子を癒してほしいと頼みました
するとイエスはこう言われました
『お帰りなさい。あなたの息子は助かるのだ』

役人はその言葉を信じて帰りましたが
帰る途中で家からやってきた僕と出会い
息子が助かったことを告げられます
その子の熱が下がり始めた時刻は
ちょうどイエスが『あなたの息子は助かる』と言われた頃でした

わたしたちがもしこの役人の立場であったなら
イエスに来てほしいと切に願いながらも
『お帰りなさい』といわれたのでは
物足らない気持ちになったかもしれません
その後の『あなたの息子は助かる』という言葉も
ただ言葉だけで信じるのは難しいように思えます

今わたしたちはこの目で神の姿を見るわけではなく
ただ聖書のみことばを頼りとして生きていますが
神の言葉を聞くだけで信じる信仰は
まさにわたしたちに日々求められているものです

さまざまな戦いや葛藤がある時には
どうしても自分の感情や思いが先に立ち
冷静な判断も難しくなるでしょう
心が弱るとどんな良い言葉も聞こえなくなり
パニックに陥ることも少なくありません

そんな時
普段からみことばを心の中に置き
それがたくさんたまっていれば
必要な時に必要なみことばがふと思い出され
冷静に適切な対応をとることが可能となります

役人がイエスの言葉を信じて聞き入れたことで
役人の息子は死の淵から生き返りました
神の言葉は必ず人を生かしていくものです
それは単なる言葉ではなく
神の力がそこにはあるからです

「あなたがたが新たに生まれたのは
朽ちる種からではなく
朽ちない種から、すなわち
神の変わることのない生けるみことばによったのである
人はみな草のごとく
その栄華はみな草の花に似ている
草は枯れ、花は散る
しかし、主の言葉はとこしえに残る」
(ペテロの第一の手紙1章23-25節)


世の中にあるものは
どんなに華やかなものでもいつかは朽ちていくものです
しかし、どんなに世の中が変わろうとも
神の言葉は永遠です

クリスチャンは常に
この永遠に変わらない神の言葉を中心として生くもので
決して自己中心になってはいけません
自分の人生であっても
自分の思い通りになるわけではなく
ただそこに欲が満たされることだけを追求していくのは
自己中心な生き方です

よく
”この願いさえきかれたらいいのに”
”これさえあれば満足なのに”
と言った類の言葉を聞くことがありますが
本当にそれだけで人は満足するのでしょうか
現実には
ひとつの願いがかなえばまた別の願いが出てくるもので
人の欲望には限りがありません

また
本当に何の心配もない満たされた環境に置かれたら
人はそれで落ち着くのでしょうか
答えはエデンの園にあります
エデンの園は
何の不自由もない満ち足りた天国のような場所でしたが
そんな平安な場所にあっても
人はサタンに惑わされました
それは
神の言葉に従わなかったからです

満ち足りている時こそ油断して神から離れ
反対に問題がある時にはそのことが必死なので
ただひたすら神に頼る
それが人の現実の姿でしょう

しかしまた
問題の為に心が面白くなくなると
同時に信仰心も弱りがちで
みことばも心に響かなくなってしまう一方
これでもう安心だと思うと
やはり神に対する心が弱る

結局
ずっと色々問題はあり、戦いはあるけれど
心の中にある神の愛が常に燃えて
わたしたちの支えとなる信仰の基盤があれば生きていける
そういうスタンスでもって
今置かれたところに感謝して歩むことを学べば
それが本当の平安や幸せにつながるのです

自分の欲を満たすことに希望を置くのではなく
どんなところにあっても神に希望を置いて
その言葉に従っていきましょう
満たされたところを歩むことを誰でも望みますが
そういうところにこそ罠があるものです
かといって
誰もわざわざ問題のあるところなど通りたくはありません
しかし
問題があればやはり自然と祈ります
それはそれで必要なことであり幸いでもあるのです

ヨシュア記13章において
神の約束の地カナンですでに多くの戦いを戦い
年老いたヨシュアに神は言われました
「あなたは年が進んで老いたが
取るべき地はなお多く残っている」


神の側から見た時に
これでもう安泰だということはありません
安泰は慢心につながり
やがて心に隙ができて罠に陥る危険があるからです
また
年を取ったから、弱いから
もうダメでなにもできないと思ってもいけません
神が生かしてくださる間は
わたしたちには使命があるからです

年老いても、病気でも
どんな立場・境遇にあっても
自分の置かれたところで最後までなすべきことをなす
その姿勢を神は祝してくださいます

安泰に甘んじることなく
逆境に卑屈になることなく
ただ黙々と神に従い
すべてを与えてくださる神に感謝して
日々歩んでいきましょう




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