息子がダイエットを始めてから2年が過ぎ
(当時の記事は
こちら)
その間何度か「お休み」をはさみつつも
ピーク時より10キロ減の体重をとりあえず保っているのは
結構いい線いってるんじゃないだろうか?!と個人的には思っている
ただ、目標体重まであと2キロの壁はどうしても越えられないまま
さらに年末年始の休みの間にはしっかりと食べ過ぎているので
その10日間でどれだけ増えたか測ってみたら
なんと、300グラムしか変わっていなかったのには驚いた@@
人間の体というものは何とも不思議なものだ
計算して厳しく管理しても
ちっとも体重が減らない時があるかと思えば
明らかに食べ過ぎていても減っていくことがある
これは息子だけでなく
普段から体重を気にしている娘も不思議がっている事だけど
その時の食べ方や体の動き(忙しさ)以外に
色々見えない要因が体重を左右していると思えば
あまり”規則”に必死にならず
何事も”ほどほど”のところを維持する方向で行った方が
結果は良さそうな気がする
とはいえ、現実には
この”ほどほど”のところを見極めるのも難しいわけで
極端なダイエットで短期間にやせては
またすぐに戻ってしまうリバウンドを繰り返す人は多く
中にはダイエットのストレスで
拒食と過食を繰り返す摂食障害に陥る人もあるなど
ダイエットは、どう心のバランスをとるかも重要な課題だ
その心のバランスをとるために必要なもののひとつに
”(食べたいものを)食べることを許す思いやり”がある
自分で決めた規則を状況に応じてゆるめることは
何か負けたような気がして
少し食べ過ぎたことで、もうすべてがダメになったように落ち込み
ついでにヤケ食いに・・というのはよくあるパターンだが
絶対に規則を破ってはならないとストイック(禁欲的)になるほど
リバウンドがひどくなるのは
そこに”優しさ”が欠けているからなのだと思う
そもそも、規則はオキテであり
オキテとは、守らなければ罰則があるものなので
絶対守らなくてはならない
だから、”オキテ”に対して、優しさや思いやりといった”愛”は
本来、相入れない存在なのだ
さて、息子の体重がどうしても目標値まで下がらない事を思うと
食事管理者のわたしとしては
本来ならばもっと厳しく管理したいところだけど
バイクの教習が一日多い時には6〜8時間も入ると
体力も神経も消耗し、相当お腹がすくらしいので
最近はお弁当の量もかなり増やしている
また、ダイエットの敵である、甘い物や油の多い肉類にしても
これらの食べものと息子の働く意欲には、密接な関係があると分かっているので
クリスマスに自分で買ってきたホールケーキを半分食べても
わたしがせっかくダイエットに協力してあげてるのに!!と
文句を言おうとは思わなかった
だからといって息子は
それ以降ダラダラと甘い物を食べ続けているわけではない
仕事の忙しさや心の状態に応じて、ゆるめたり、しめたりと
そのちょうどいいサジ加減については、本人以外にはよくわからないものだから
本人の事情というものも考慮していく心のゆとりは大切だ
それでも、親は子どもに対して「あなたのため」と言いつつ
実は自分の心を満足させるために、無理強いをすることがある
先に”食べることを許す思いやり”と書いたのは
息子ではなくわたしが持つべき心構えのこと
息子のダイエットをサポートする側のわたしは
自分自身には食べものを制限しているわけではないので
息子が空腹だとしても、わたしのお腹は関係ない
だから、息子の空腹を思いやる心がなければ
がんばれがんばれ!!と、目標達成のみを考えて計画を推し進めるだろう
それは、昔まだ娘が幼かった頃
娘のアトピーを治そうと、色んなモノを仕入れては患部に塗り
ひどく痛い思いをさせたことも同じだ
娘が痛がって泣いても、わたしには痛くないので
このくらい我慢すれば良いのにと思ったこともある
今思えばヒドイ話だが
”ステロイドを使わない”ことがオキテになると
そこに愛を入れることは許されず
ひたすら我慢させるのが当然になってしまうわけだ
子どもに対してもこうなのだから
ものを言わないバラへの対処は更に過酷なものとなった
バラの無農薬栽培についての情報を仕入れ
自分の思い描く理想を達成することのみを考えて
細かい栽培計画を立てては熱心に管理するものの
バラは根が張らず、だんだん委縮して枯れるものが続出、、、
それについては最初は何が悪いのかわからず戸惑ったが
”わたしがどうしたいか”ではなく
”バラがどうしてほしいのか”を考えるようになって
事態は改善されていった
先日も、植替え作業をしながら
細い白根がたくさん張っているのを見て、株が健康であることを喜んだばかりだ
結局、わたしの心理面の変化によって
管理は”オキテ”から”ほどほど”になり
だからといって全てを投げ出さないのは
少なからずバラへの愛があるからだろう
この10年余り
わたしは無農薬栽培や自然栽培についてたくさんの園芸(農業)情報を仕入れ
自分で実践し サイトで発信してきたけれど
その中でいつも思ってきたのは
情報をそのまま取り入れても、情報通りの結果にならないという不思議だった
それについては、実践者の報告を聞いてみたくても
結果まで報告しているサイトは少なく
現実の情報はなかなか得られない
だからわたしは自分がやって上手く行かなかった情報と共に
それを自分のところの環境や条件に合うやり方へと変えながら
”ほどほど”のところに落ち着いて行く過程を発信し続けて今に至る
大切なのは”オキテ”を絶対守ることではなくて
そこに”愛”を加えて考えること
オキテに熱心になるほど人は意地を張り
オキテを破ることへの恐怖から
心はどんどん堅くなる
そういう苦しい生き方からは早く卒業した方がいい
夫の育てているシンビジウムが今年も立派に咲き始めた
今年は6本の花芽が出ている
夫の栽培方法は、基本的には自由な発想による自己流だけど
元はちゃんと科学的な理屈を勉強した上で
自分の勘を働かせながら一定の成果を上げてきた
夫に言わせれば
「特別な事をしなくても適当にやってたら咲くよ」とのことだが
その”適当”なところには
単なる理屈の勉強だけではたどり着けないし
かといって滅茶苦茶をやればいいというものじゃない
わたしが夫と同じ植物を育てても結果が違うのはどうしてなのかと
いつも不思議に思ってきたけれど
上手く行くポイントは
”ほどほど”を理解し、それを良しとして受け入れる
要するに完全主義ではない取り組みをすることにあるように思う
こちらは昨年春に咲いたボタン
前年の夏には枯れたようになっていたので
いつも教会へ来ている人々も
この立派な花を咲かせているボタンが同じ苗とは信じ難い様子だった
(2015.1.19)
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