川崎について
以前、働いていた職場に「川崎」という苗字の同僚が2人いた。 ひとりは、ものすごくいい性格で、それで、みんなそいつを「イイカワ」と呼んだ。 もう一人の川崎について、決して、彼も、悪い人間ではなかったのだが、みんな、そいつを「ワルカワ」と呼んだ。 社会は皮肉で複雑だと思った。 ちなみに、そのネーミングはボクのセンスだ。 今思えば、ワルカワはボクのことを恨んだかも知れない。 だけど、幸運にも、その時、その職場に、ボクの姓は他にはいなかった。 社会は皮肉で複雑で、奇跡に満ちていた。
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