天使の羽

 

 昔とったビデオを今日観た。「ローズマリーの赤ちゃん」。久しぶりに観ても結構怖かった。結論は知っていたけど。

 

 なんせ昔とったビデオだ。とっても古い。カールルイスが1991年世界陸上のコマーシャルに出ていた。1991年っていったら、今からもう10年も前になる。だけど不思議と僕は、このホラー映画を録画した時のことをありありと覚えていて、だから、あれからもう10年経ったことが信じられないくらいだった。映画よりも、この現実の方がよっぽど怖い...

 たぶん10年前っていったら高校生の頃だ。

 

 話は変わるが高校生の時、僕は「天使の羽」についての話を聞いた。ある芸術家の講演で。人生を左右する大きな岐路に立たされた時、天使の羽がついた「何か」が天から舞い降りて来て、君が正しい判断をする手助けをするという。その「何か」は人であったり物であったりするが、絶対にそれを見のがしちゃいけないよという話だった。とても感動したのを覚えている。

 

 それから10年。彼の言う「天使の羽」とは何なのか、結局のところ、分からなかった。天使の羽とは一体なんなのか。結局、彼は何が言いたかったのか。そもそも、彼はマトモだったのだろうか?

 

 10年後の僕が「天使の羽」についての講演をするなら、こう締めくくるだろう。「あんまし、人の話を鵜呑みにしてはいけないよ。」と。


 10年は人の心を変えるものなんですね。

 

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