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子猫のモコちゃん



今春、我が家は引越し騒動で悲惨な毎日を送っておりました。
その超多忙な最中、娘がなんと「へその緒」も取れていない体長7cmほどの
生まれて間もない子猫を2匹も連れ帰ってきました。
それでなくとも泣きたいような毎日なのに、この上目も開かない子猫を2匹も..
しかし、見ないふりをすることも到底できず、引越し作業をしながら
子育てをすることになりました。

はじめの1週間ほどは2時間おきにミルクを飲ませるため、くたくたになった
身体に鞭を打ち、眠い目をこすりながら深夜に起きるという
まさしく赤ちゃんを育てている状態。
ふらふらになりながらも懸命におっぱいを飲む姿を見ていると
辛い状況も忘れて、思わず微笑んでしまう毎日。
引越しの荷造りに追われる中でも、子猫たちはすくすくと育ちました。

子猫のお母さんになって1週間ほど経ったときのことです。
明け方、ふと目が覚めて子猫の様子を覗いてみると..
黒い子猫の方がミルクを吐いてぐったりとしているではありませんか!
慌てて小さな小さな身体を抱き上げ、胸に耳をあててみると
聞こえるはずの鼓動が聞こえてきません。
すでに血の気はなく、呼吸もしていなかったのです。

何が起こったのか理解できたとき、一瞬呆然自失としてしまいましたが
我に返った私は動かなくなった子猫を逆さに抱え、背中をトントン叩き
ひたすら人工呼吸をしました。なんとか助かって欲しいとの思いだけで
知りうる限りの応急措置を施すしかなかったのです。
しばらく先の措置を繰り返していると、逆さまになった子猫の口から
つかえていたミルクの塊が2つほど出てきました。
その直後のことです。
「みぃ..」と力無い小さな鳴き声が..
私は自分の耳を疑いましたが、すぐにそれは空耳ではないことが
わかったのです!

その小さな命は懸命に生きようと呼吸をし始め、弱々しいながらも
鼓動が蘇ったのでした。

私はこの子の生命力と命を返してくれた神様に感謝をしながら
目頭を拭くのが精一杯でしたが、あの時の感動を忘れることはありません。


私はかれこれ猫との同居歴30年ほどになりますが、
今回の一件はかつて経験したことのなかったものです。
それだけに今すやすやと眠る「モコ」の寝顔が愛しく思えます。


ところで、もう一方の三毛の子猫ちゃん。
この子は何の問題もなく、順調に育ち、そろそろ目が見え始めた頃
運良く?(笑) 親友の「ぶたさん」のお目に留まることに..。
当初、あまりに小さ過ぎるから育てる自信がない、と言われていましたが、
ぶたさんがくりくりとした愛らしい瞳の子猫を抱き上げてしまったが
運の尽き。(爆)
三毛猫ちゃんはめでたく ぶたさんご一家の一員となることに。
先住猫のたまちゃんとも少しづつ仲良くなりはじめたとかで
ほっと胸を撫で下ろしているところです。

ありがとね。ぶたさん!


そうそう。
我が家の先住猫たちは、気が向けば子猫とスキンシップしてくれてますが
ほとんど我関せず。
年齢が違い過ぎるため、あまり興味を持たないようです。
これからイタズラ盛りになってくると状況は変わってくるのでしょうが..

そんな出来事の主役、「モコちゃん」。
じっとしていない子猫を撮るのはなかなか大変ですが
成長の記録として自己満足に浸った写真を撮っています。(笑)
よろしければ ご覧になってみて下さいね。