扁平上皮癌(舌癌)の治療日記



6月16日
K病院の耳鼻咽喉科でべろにできている口内炎のようなものの細胞をとって検査にだす。

6月26日
検査の結果、舌癌(扁平上皮癌)と診断されました。放射線か手術で切除の選択で放射線療法にしました。放射線だとH病院になるので紹介状を書いてもらいました。

6月27日
さっそくH病院に行きました。で、いまいち検査結果に納得してなかったのでもう1度検査をしてもらいました。また細胞をとるのはあまりよくないということで、K病院から前にとったものを送ってもらうそうです。しかし、良くない物には間違いないらしくとっとと放射線科に紹介状を書かれました。

6月30日
初めての放射線科です。治療方法や入院の日程などを決めました。それと放射線があごの骨にあたらないようにマウスピースのようなカバーを作るそうなので、歯科にも行かなくてはいけないそうです。それと再検査の結果が出ていてやっぱり初診同様、扁平上皮癌(舌癌)でした。

7月3日
きょうはH病院の歯科に行きました。骨をカバーするもの(スペーサー)上下の形をとりました。

7月10日
放射線科に受診にいって、心電図、レントゲン、血液検査をした後入院の手続きについての説明を受け、入院のご案内といういつもの物をもらいました。入院の実感がふつふつと湧いてきました。仕事もきょうからとうぶんお休みします。

7月11日
きょうはC病院でPET(ペット)という検査をしました。いよいよ明日入院です。

7月12日
とうとう入院しました。さっそく個室へ。でもまだ出入りは自由にできます。きょうは看護婦さんとのオリエンテーションをうけ、歯科にいってスペーサー(放射線治療用入れ歯)を作りました。この部屋はカメラがついていて24時間監視されています。なんだかな〜って感じです。

7月13日
朝、鼻から流動食用のチューブを入れました。なんだかすごく違和感がある。昼から放射線の針を入れました。表面麻酔はしたのですがやはり局所麻酔の注射はすごく痛かったです。1箇所に5回もう1箇所にも5回ぐらい麻酔の針を刺されました。おきているので何をやってるのがよくわかりました。べろをこれでもかというぐらいひっぱられたり、放射線の針をいれているのがよくわかりました。放射線の針はコの字をしたような形で、2箇所入れました。(この針の中に放射線を出すワイヤーを通して舌の中に埋め込みます)途中多少痛いときもありましたが、思っていたほどでもなかったけど、やはり麻酔の注射は痛かったです。そのあと口の中にスペーサーを入れました。これでしゃべれなくなるし、つばも飲み込めなくなります。麻酔が切れてもほとんど痛みがないので座薬は使いませんでした。でも痰やつばがたまるのでその処理がけっこう大変です。夜はそれでも痛みがなかったのでなんとか寝れました。

7月14日
きょうも痛みはなし。流動食を入れてるせいで腹が減ることもない。でもやっぱちょっと痩せた感じがする。先生が18日の夜に針を抜くっていってました。

7月15日
きょうも痛みはなし。普通、痛み止めの座薬を使うらしいんだけど、僕はほとんど痛みがないので1個も使ってない。しいてあげれば鼻から入れている管が頭を動かすと喉のあたりにあたるのがわかって少し気持ち悪くなる。

7月17日
あと1日で治療も終わり、口の中も楽になる。というか監禁もそろそろ限界のような気がする。痛みがないから救われているけど、つばを飲み込もうとしても流動食用の管があるから喉が痛いし、せきやくしゃみをしても痛い。何といってもつばの処理が大変。でもべろの状態もよくなってるということなので一安心。あと1日の辛抱だ。こりゃタバコやめれそうにないなぁ。とれたらすぐにタバコ吸いにいきそう。

7月18日
夜9時半、治療終了。やっと管もスペーサーも針もとれた。針を抜くときはあまり痛くなかったです。短いようで長かった5日間。看護婦さんの笑顔が一番の薬でした。何回味わっても退院前日はなんだかそわそわします。終わったら喫煙室へ。でもやっぱ久しぶりにタバコを吸うとおいしくなかったです。それと筋肉もおちているので何だか宙に浮いているような感覚で少しふらつきました。明日退院。体重を測ったら3キロ減ってました。今回の入院は監禁されたうえ、食べることもしゃべることも、つばも飲み込めないというこの環境は相当辛いものがありました。あと1日この生活が続いていたら限界を超えていたかもしれません。

7月19日
とりあえず退院しました。朝は7分粥だったのですが、やはり久しぶりに口からの食事とあって胃にもたれるって感じで半分ぐらいしか食べれませんでした。昼ご飯はというとやっぱラーメンが食べやすいかなと思って食べたのですが、口もあまりあけると痛いので少しずつ口の中に運んで食べたのですが、放射線があたった部分は味覚はほとんどなく味わって食べるにはまだ相当に時間がかかりそうです。何といっても癌、舌癌がたった1週間の治療で治るというのは簡単になったもんだなと思ってしまいました。でも監禁されての治療は想像以上の苦痛でした。

7月20日
退院して1日がたちました。昼まではまだ雑炊にしてもらいました。昼からは社会復帰のためにドライブをしました。なんだか感覚がおかしかったです。夜は普通のご飯にお茶ずけ。1日たつとけっこう食べれるようになってきました。おかずは天ぷら。味覚があまりわからないのでおいしいとまではいかなかったですがなんとか食べれました。8月仕事復帰に向けてなんとか目どがたちそうです。

7月22日
なんだか喉に違和感があると思って見たら、喉ちんこが白くなってました。なんか心配。

7月25日
きょうは受診にいってきました。喉ちんこの白い部分がじょじょに広がってきてます。先生に聞いてみると放射線があたった影響だからしょうがないっていってました。たいていそうなるらしいです。でも経過は順調らしいです。しかし飲み込むときなど痛くて我慢して飲み込んでる状態です。でも放射線の影響ならそのうち治ってくると思います。粘膜縁と痛みの強さのグラフ

7月28日
きょうも病院へいってきました。そろそろ痛みのピークがくる頃です。でもそこまでの痛みはないけどピリピリする痛みはあります。きょうも舌の写真をとられて順調だっていってました。がん細胞はまだ残ってて、増殖しようとするときに死んでいくそうです。全部なくなるまで2〜3週間ぐらいかかるそうです。1個でも残れば再発するそうです。なんかちょっと不安。食べられるものがあまりないのでじょじょに体重も減ってます。でももう少しの我慢。かな?

8月1日
きょうは舌のエコーをとりました。順調だと言ってました。が、舌の一部が少し硬くなっていて失敗?と思って少し不安になってましたが、先生に聞いたら腫れているだけ、といってました。安心したけどやっぱ不安です。それと、僕のカルテがあったので見たら、きょうまでの舌の写真があってどんどん白くなっているのがよくわかりました。今度その写真を携帯で撮ろうと思います。白くなってるところが放射線の影響です。携帯の写真です→患部

8月6日
最近少し食べれるようになったと思っていたら、喉ちんこの白くなってる部分が小さくなっていました。これでやっと体重減少も止まると思います。本音を言えばもう少し痩せたいとは思っていますが。でもやはりいまだに食べにくいです。しかし放射線があたったべろのところはまだ小さくなっているようには見えません。

8月10日
やっと喉の奥の白くなったところが消えました。とはいってもやっぱり飲み込む時はまだ痛いです。舌の白くなったところはやっと少し小さくなっているように思います。

8月16日
きょう母校へ行って運動してたら気分が悪くなりました。けっきょく舌がしみるのに使っていたキシロカインという麻酔剤が原因でした。この薬はたまに血液降下を起こすらしくて、この薬を使用しながら運動した為に(脱水にも要因があったかもしれません)血圧が下がって気分が悪くなったものと思われます。家に帰って血圧を測ったら上が65下が54でした。10日ぐらい前にも同じことが起こったので気をつけないと。

8月18日
受診日。きょう先生が首を触って何かある。なんて言われた。エコーという検査をしたのですが、やはり何かが写ってる。やっぱり転位したのだと思って怖い、またタバコ吸えんなるんか、痛いじゃろうの。とかいろいろ頭の中を巡って落ち込んでいきました。それからCTの検査をしてわかったのですが、転位ではありませんでした。のう胞といってなんか生まれた時からあるものだそうです。一安心です。先生も心配したそうです。けっきょくきょうまで順調でした。舌の白い部分も少しずつ小さくなっています。食事も前よりは食べれるようになってきました。味覚もじょじょに戻ってきているような感じです。

9月13日
受診日。きょうも先生が首を触ってあなたの首は何かができているのかとドキッとするぐらい首に筋肉がついて太いって言われました。なんでそこまで筋肉がついているのかわかりませんが。それと、患部の奥が少し白くなっているようだったのでちょっと心配していたのですが、何も問題なし。順調だと言われました。やっぱ先生の一言は重いですね。その一言で不安が解消できるから。7月25日にあるグラフの通り粘膜縁による白くなった部分がほとんど無くなっています。でも痛さはまだあるのでキシロカイン液は欠かせません。きょうも1ビン貰ってきました。2ビン貰おうとしたのですがそれはさすがに断られました。

9月30日
最近になってしびれ薬をほとんど使わなくなってきました。舌の白くなったところも見えないぐらい消えました。またずっと治らないのかなと心配していたのですが、治りつつあることを実感しているきょうこの頃です。

11月15日
受診日。もう白くなったところも消えて痛みもしみることもなくなりました。前は食事をするのも苦痛だった事も多々ありましたが、今は普通に何でも食べれてます。ただし辛子や激辛?等は治療の影響で味を感じる感覚が変わったため少し辛く感じるそうです。

PS これでこの日記も完結かも・・・

12月22日
早くも日記再開です。12月18日病院に行きました。その時はまだ痛くなってなかったのですが、それから3日ぐらいしてまた舌が痛くなってきたので再発したのではないかと思ってまた放射線をする覚悟を固めていました。しかし主治医に電話をしてみたところ、それは再発ではなくて潰瘍ができているのだろうとのことでした。放射線をしたら少ない確立で潰瘍になる人がいるらしいです。治療方法を聞いてみると痛み止めで痛みを抑えて治るのを待つしかないとのことでした。ま、一安心というかまたやっかいなことになりました。またとうぶんキシロカインの世話になりそうです。

1月4日
最近になってあまりにも舌が痛いのできょう鏡で見てみたら、また白い部分ができていました。今度はあまり大きくならなければいいけど。早く消えてほしい。

1月17日
きょう病院へ行ってきました。最近になって白くなったところの横あたりが固く盛りあがってきていたので絶対に再発ではないかと思っていたのですが、先生に見てもらったところやはり潰瘍という診断でほっとしました。潰瘍部分に虫歯で銀のかぶせがちょうどあたっているので、その銀のかぶせが潰瘍の原因のような気がします。それで抗生剤のクラビット錠をとうぶんのんで様子をみることになりました。おかげで来週も受診になりました。

1月24日
受診日。先生に銀のかぶせのことを聞いてみたらそれは関係ないと言われました。けっきょく放射線があたったところがまだ弱くなっていて、そこにちょうそたまたま奥歯があたっているだけだそうです。見た目先週より良くなっているそうです。僕的には良くなっているようには見えないけど。

4月4日
いまだに潰瘍があり痛みもあります。痛み止めの薬とキシロカイン液でなんとか対応しています。がしかしなかなかよくなりません。そこで、マウスピースで舌をカバーしようとおもい、ネットで探して購入しました。ほんとうは歯ぎしり用みたいなんだけど、熱湯で柔らかくして自由に歯型ができるというグッズです。これでなんとか潰瘍がよくなればと思います。はてさてどうなることやら・・・

6月13日
最近やっと痛みが少し和らいできました。キシロカインも今までの半分ぐらいになってきました。でもまだ舌の腫れはひいてないみたいですが。


ちょっと気持ち悪いかも
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