怪しい料理人


昨夜息子がカレーを作っていた
2歳頃からおもちゃの包丁でキュウリを切ったり
何時間も熱心にままごと遊びをしており
台所にあるすべての鍋やフライパンをテーブルに並べては
料理の真似事に余念がなかったが
とにかく何か作るのが好きなのだろう
その後は徐々に本物の料理をするようになっていった

で、そのカレーだが
わたしが台所に行った時にはもうほとんどできていた
見てみるとそれはカレーというか
カレースープと呼んだ方がよさそうなくらいサラサラしている
とりあえず一人分だけささっと作ろうとしたらしいが
そこはまだ素人
ルーをどのくらいいれたらいいのかわからないのだろう

わたしがずいぶんサラサラしているねぇと言うと
これから片栗粉を入れるのだという
どうやら以前父親から
とろみが足らない時は片栗粉と教えられたらしい
ふーん、、、と黙ってみていると
おもむろに片栗粉を水で溶き始め
カレースープの中にかき混ぜながら上手に入れている
しかし
その片栗粉の量が多すぎて
カレースープはカレー糊と化した(汗

うわぁ〜と言いながら必死で練る息子
味見をすると
薄味の”カレーあんかけ”がかたくなった感じ
元々味が薄かったのだから
カレールーを足せばよかったのだが
ここまで糊状になってはルーは入れられない
となると後はカレー粉を入れてみようということになった

これも黙ってみていたら
カレー粉をスプーンですくってバサバサ入れている
おぉ・・・それは入れすぎではないかい??(大汗
だんだん味見をするのが怖くなってきた、、、

おそるおそる食べてみたら
カレー糊にカレー粉を直接入れたので
どうもよくなじまず粉っぽい感じがする
かなり辛いが塩味は不足気味
そこで今度はわたしが塩と一緒に
化学調味料とガーリックも入れた

すると
ますますマズくなってしまった(くらくら)

ガーリックなんか入れるからいけないのだと主張する息子
ああそうだった
どうせここまでやったのだから
ついでに最後まで自分の責任でやらせればよかったな・・・

それでも息子はこれを全部自分で食べるのだと言う
やってみたいことは必ずやる息子
だが同時に
やったことに責任を取ることも忘れない

しかし
ご飯にたっぷりかけて無言で食べ始めたものの
想像を絶するマズさに途中でギブアップ
というか
わたしがレフリーストップをかけた(笑)

今回の唯一の救いは
初めから一人分を予定していたので
全体量が少なかったということ
残りはわたしが汗をかきながら食べ
それでも食べきれない分は
おばあちゃんがお醤油をかけながら食べてくれた
ははぁ〜、その手があったか、、、
塩やガーリックを入れるよりも
ウスターソースを入れたほうがきっと良かったなぁ

わたしも色んなことをやっているが
ほとんどのことが初めから上手くはいかず
かなりの経験を必要とするとつくづく思う
かといって
何もしなければできないままだ
せっかくやってみようと思ったなら
多少の失敗は覚悟の上でチャレンジしてみたい

これまで2度失敗した天然酵母パンつくりだが
幸いにも新しい情報を入手したので
近々再々挑戦することにしている
我ながらこりない自分が可笑しい

息子は今回の失敗から多くの事を学んだだろう
失敗するのはいいことだ
それを通して大切なことが確実に身に付くから

と、ここまで書いたところで息子が塾から帰ってきた
そして開口一番
「またカレーを作らないと」

今度はどういう作戦を考えているのだろうか
この懲りないところは親譲り(笑)

娘は今まで上手に作れなかったベッコウアメが
今回成功したらしい
以前苦いアメを食べたこともあったが
こちらも着実に歩を進めている

こうやって
わいわい言いながら一喜一憂している時が
実は一番面白い




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