春到来
冬の厳しい寒さが一段落し
3月下旬の陽気でほっと一息ついている中
息子の志望校合格の知らせに
我が家は一気に春を迎えた
試験から帰ってきた息子の
「まあ多分大丈夫じゃない〜?」
との言葉にまずは安心したものの
小心者のわたしはついつい”それでも・・”と不安になる
不安というのはやっかいなもので
最後には”字がへたくそだからといって落とされるんじゃないか”
などと、落ちる理由をこじつけてみたりしている(苦笑)
気を紛らわすために突如倉庫の掃除をはじめ
おかげで久しぶりに倉庫が使いやすくなった
今年になってから肥料つくりがヒートアップしているのも
実は現実逃避のためなのかもしれない
普段、受験生をもつ人たちに
「大丈夫ですよ」と気安く声をかけているくせに
いざその立場になってみると
何とも落ち着かない自分が悲しい
こうしてまたひとつ人の心を勉強する
たかが受験、されど受験、、、
今回色んな場面があり、色んな事が見えた
一番嬉しかったのはもちろん合格した事だが
同じくらい嬉しかった事がもうひとつある
前回ダメ元で受けた難関校を一緒に受験した友人が
発表の日には同じように不合格だったが
その後補欠合格となった
小さい時からまるで兄弟のように育った友人の朗報を
息子は共に喜んだ
まだ行き先の決まらない自分のことももちろん心配だけど
友人の事も気にしている
切羽詰った中にも
人を気遣う心を持つことは
バランスの取れた大人への大切な一歩
複雑な思いも当然あるだろうが
こうして息子も人の心を勉強している
色々な経験をするたびに
さまざまな人の心がわかるようになる
何でも順調に行けば嬉しいけれど
失敗するほどいい勉強ができる
挫折するたびに
いつの間にか思い上がっている自分に気づき
また正気にもどって出直す
今回掲示板を開設してみて
わたしがこれまで関わってきた
色んな方面の方々が訪問してくださるのを見ながら
様々な場面での価値観を共有できるお友だちが
こんなにいて下さるのだとあらためて嬉しくなった
特に趣味の世界というのは
価値観の違う人には理解されがたく
一生懸命やっていることも
何がそんなに面白いのかと呆れられるものだ
ところが一方で価値観を共有する人にとっては
それは称賛に値するのが面白いところ
だから同じような価値観を持つ人に出会うと楽しいし
そのうちお互いが助け合い、融通しあっていくようにと
自然とそんな感じになってくるのがまた嬉しい
「”友だち百人できるかな♪”の歌みたいにならないとね」
高校生になったら新しい出会いがたくさんあると
期待を込めて息子が言う
今回はじめて地元から離れた学校へ通うようになるので
知り合いはほとんどいない
これまで本当に友達に恵まれてきた息子にとって
中学校の卒業は名残惜しくもあり、ちょっと寂しい
でも
きっとまた価値観を共有する友達と出会うことだろう
新しい生活へ夢をふくらませる息子と一緒に
わたしもわくわくした気分になっている
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