今週のみことば


11月5日


「ペリシテ人は終結し、シュネムに来て陣を敷いた
サウルはイスラエルの全軍を集めてギルボアに陣を敷いた
サウルはペリシテの陣営を見て恐れ、その心はひどくおののいた
サウルは主に託宣を求めたが
主は夢によっても、ウリムによっても、預言者によってもお答えにならなかった」
(サムエル記上28章4-6節)

ペリシテ人はイスラエルと戦うために全軍を集結させ
シュネムに来て陣を敷きます
そのペリシテ軍を見たサウル王は恐れおののき
どうすればこの戦いに勝てるかを神に問いましたが
神は夢によっても、ウリム(神の啓示を知る道具)によっても
預言者によっても答えられませんでした

頼りにしていたサムエルはすでに亡くなり
途方に暮れたサウルは
口寄せ女(霊媒師)の所に変装して出かけます
サウルは口寄せや魔術師を国内から追放していましたが
こっそり口寄せ女を探し出し
彼女に死んだサムエルを呼び起こしてくれと頼みました
そして
呼び起こされたサムエルはサウルに以下のように答えます

「なぜわたしにたずねるのか
主があなたを離れ去り、敵となられたのだ
主は、わたしを通して告げられた事を実行される
あなたの手から王国を引き裂き
あなたの隣人、ダビデにお与えになる
あなたは主の声を聞かず、アマレク人に対する主の憤りの業を遂行しなかったので
主はこの日、あなたに対してこのようにされるのだ
主はあなたのみならず、イスラエルをもペリシテ人の手に渡される
明日、あなたとあなたの子らはわたしと共にいる
主はイスラエルの軍隊を、ペリシテ人の手に渡される」(16-19節)


上記のみことばの、サウルが
”主の声を聞かず、アマレク人に対する主の憤りの業を遂行しなかった”ことについては
「7月23日」のみことばに記しています(サムエル記上15章)
ここでサウルはサムエルから告げられた
”アマレクの人も家畜もすべて滅ぼし尽くせ”
という神の言葉を無視して
アマレク人の王を生け捕りにし、上等な家畜は惜しんで自分たちの物にしました
このことについてサウルは
『兵士を恐れ、彼らの声に聞き従ってしまいました』とサムエルに語っています

また、その前の13章においても
サウルはサムエルが到着するのを待たずに自分で燔祭をささげるなど
神の言葉を無視した勝手な行動をしています
ここでも原因は
サムエルがなかなか来ないため
いら立った兵士たちが散っていくのを見て恐れたからでした

結局サウルという人は
偶像を信じたわけではなく、真の神を信仰しながらも
いつも人を恐れ、あるいは自分の心を第一とし
神に聞くことをしない人でした
そんなサウルが初めて神に聞こうとした時には
すでに神は彼を離れ、敵となられた後だったのです

サウルの願いに反して
サムエルから告げられた神の答えは絶望的なものでした
”明日、あなたとあなたの子らはわたしと共にいる”
それは
サウルと3人の息子たちの死を示していたので
サウルはショックで倒れてしまいます
また、何も食べていなかったため力が尽きていました
そこで口寄せ女は、何も食べたくないというサウルに食事を用意し
強く勧めて食べさせます
そしてサウルと家臣は帰っていきました

サウルは神の声に聞き従わなかったために
彼は捨てられ
代わりにダビデが王としての油を注がれました
これは
15章のアマレク人との戦いにおける失敗のすぐ後のことです
この時点ですでに神はサウルを離れてダビデに味方し
ダビデは細かいこともいちいち神に聞いて
神の言葉を第一としていましたから
彼は神の祝福を受け、王としての道を着実に進んでいくのでした

この28章は
神の声を聞くことの大切さを教えられる箇所です
信仰生活においてはこれが一番重要であり
長年教会へ来ている人でも
人を恐れたり、自分の欲が中心になったりする弱さからは
なかなか離れられるものではありません

それでも
神に対する敬意や畏れを抱いているなら
自分勝手なことはできないはずです
神は目に見えない方なので
人は神の存在さえもいいかげんにとらえ、侮るのですが
実はすべてのことをご存じの全能の神であることを知れば知るほど
とても侮る気にはなれないでしょう

わたしたちの行動が神の御旨にかなったものであるかどうかの判断は
その人の心ががいかに神に向いているかにかかっています
反対に、その心が神から離れていくほど
自らが神の敵となる状態を作り出していることになるのです

「実に信仰は聞くことにより
しかも、キリストの言葉を聞くことによって始まるのです」
(ローマ人への手紙10章17節)

「キリストの言葉があなたがたのうちに豊かに宿るようにしなさい
知恵を尽くして互いに教え、諭し合い
詩篇と賛歌と霊的な歌により
感謝して心から神をほめたたえなさい」
(コロサイ人への手紙3章16節)


神にあって、愛のある賢い生き方をしていくことができますように
その生き方の基準を聖書に聞いて、従っていきましょう



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