今週のみことば
3月11日
今回はまず最初に
「ダビデ王と将軍ヨアブの関係」について
聖書に沿って記しておきます
(今週のみことばは次のページになります)
(歴代誌上2章10〜16節)
「ラムにはアミナダブが生まれ、アミナダブにはナフションが生まれ、彼はユダ族の首長となった。
ナフションにはサルマが生まれ、サルマにはボアズが生まれ、ボアズにはオベドが生まれ
オベドにはエッサイが生まれ、エッサイには長男エリアブ、次男アビナダブ、三男シムア
四男ネタンエル、五男ラダイ、六男オツェム、七男ダビデが生まれた。
彼らの姉妹は、ツェルヤ、アビガイル。ツェルヤの子は、アブシャイ、ヨアブ、アサエルの三人。
アビガイルはアマサを産んだ。アマサの父はイシュマエル人イエテルであった。」
ダビデはユダ族出身で、ヨアブはダビデの姉の子、つまり甥(おい)にあたる
サウルの将軍(司令官)であったアブネルは
サウルの死後 サウルの息子イシュボシェトを擁立してイスラエルの王とした
その頃ダビデはユダ族の王になり、イスラエルとの間で争いがおこった
その時の戦いで、ヨアブの弟アサエルはアブネルに槍でさされて死んだ
後にアブネルはイシュボシェトと仲たがいし、ダビデの家臣になろうとする
これにより全イスラエルが平和にまとまる・・・とのアブネルの主張をダビデは歓迎するが
ヨアブはアブネルを信用してはいけないとダビデに告げ、勝手にアブネルを追って殺した
これはかつてアブネルに殺された弟のかたき討ちでもあった
このことでダビデは心のうちにヨアブを信用しなくなる
(サムエル記下3章39節)
「わたしは油を注がれた王であるとはいえ、今は無力である。
あの者ども、ツェルヤの息子たちはわたしの手に余る。
悪をなす者には主ご自身がその悪に報いられるように」
やがてサウルの息子イシュボシェトも殺されると
イスラエルの全部族はダビデを王として迎えた
これでダビデは全イスラエルの王となった
(歴代誌上11章4-6節)
「ダビデはすべてのイスラエル人と共にエルサレムに向かった
この町はエブスと言われ、エブス人がその地の住民であった
エブスの住民はダビデに『お前はここに入れまい』と言った
しかし、ダビデはシオンの要害をおとしいれた。これがダビデの町である
ダビデは『真っ先にエブス人を撃ち倒した者が頭となり、将軍となる』と言ったが
ツェルヤの子ヨアブが真っ先に攻め上って頭となった」
こうしてヨアブはダビデのもとで将軍(司令官)としての地位を築き
アブサロムが反乱をおこしてダビデを追っている時には
ダビデの意に反してアブサロムを殺した
ヨアブはダビデに対して王として必要な事を進言するなど、重要な役割も果たしたが
この勝手な行動の後、ダビデはヨアブを降格し
代わりにヨアブのいとこのアマサを将軍にした(サムエル記下19章14節)
ちなみにアマサは以前アブサロム軍の将軍だった
アブサロムが死に、ダビデがヨルダン川を渡ってエルサレムに返ってくる途中
ユダ族と他のイスラエル部族との間でもめごとが起きた(サムエル記下19章41-44節)
ユダ族の全兵士がダビデと共に進み、他のイスラエル全部族は半分が進んだが
イスラエルの人々がダビデのもとに来て
“なぜユダの人々がダビデ一行のヨルダン川横断を助けるのか?!”と不満を言った
一方ユダ族の人々はそれに対して、“ダビデがユダ族出身だからだ”と告げる
するとイスラエルの人々は
“ダビデをエルサレムに呼び戻そうと言ったのは自分たちが先だ”と主張した
これは要するにお互いの面子をかけたケンカにすぎない
そこへ、ベミヤミン人ビクリの息子シェバというならず者が登場し
ダビデの悪口を言ってイスラエルの人々を先導したので
イスラエル人はシェバに従った(サムエル記下20章1節より)
だがユダの人々はヨルダン川からエルサレムまでダビデに従った
そこでダビデはシェバを討つため
アマサ将軍に“ユダの人々を3日以内に動員しろ”と命じたが
アマサは期日内に帰らなかったので
ダビデはヨアブの兄アビシャイにシェバの追跡を命じた
その時ヨアブはアビシャイについて行き、途中でアマサに出会い、そこで彼を殺す
これでヨアブの出世を邪魔した者はいなくなった
一方シェバはアベルの町にイスラエル全部族の選ばれた勇者と共にいた
そこへヨアブ軍が到着し、城壁を崩して突入しようとしていると、知恵のある女が出て来て
ヨアブに対して、この町を滅ぼさないように願い出る
“わたしはイスラエルの中で平和を望む忠実な者の一人です
あなたはイスラエルの母なる町を滅ぼそうとしておられます“(サムエル記下20章19節)
するとヨアブは自分の目的は町の崩壊ではなくシェバ一人だと言った
そこで女は知恵を用いて全ての民のもとに行き、シェバの首を切り落とさせたので
任務を果たしたヨアブはダビデの所へ帰っていった
やがてヨアブはイスラエル全軍の司令官となる(サムエル記下20章23節)
ダビデはヨアブのことを警戒しながら、また彼を用いるのだった
ダビデが年老いた時
ダビデの四男アドニヤは自分が次期王だと言いだした(列王記上1章5節)
アドニヤはヨアブと祭司アビアタルに話を持ちかけ、二人とも賛同した
ところがソロモンが次期王として油注がれたと聞くと
アドニヤはソロモンを恐れてひれ伏すが、後にソロモンの命令で殺される
ダビデは死ぬ前にソロモンに対して、ヨアブの処遇について以下のように遺言している
(列王記上2章5-6節)
「あなたはツェルヤの子ヨアブがわたしにしたことを知っている
彼がイスラエルの二人の将軍、ネルの子アブネルとイエテルの子アマサにしたことである
ヨアブは彼らを殺し、平和なときに戦いの血を流し、腰の帯と足の靴に戦いの血をつけた
それゆえ、あなたは知恵に従って行動し
彼が白髪をたくわえて安らかに陰府に下ることをゆるしてはならない」
この遺言どおり、アドニヤが殺された後
ヨアブは主の天幕に逃げ込んでいるところで殺された
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