獨酌のPC環境





注)私自身、そんなにPCに詳しいというわけではないので、このページに書かれてある事には誤りがあるかも知れません。「これっておかしいぞ!?」って思われた方は、どうかご一報くださいね。(汗)



お世話になったマシン Canbe Cu10

 私は4年ほどNECのPC-98シリーズにあたる"Canbe Cu10d"というPCを愛用してきました。もちろん、初期のスペックのままでは時代の流れについていく事はできず、様々なパワーアップを施しました。
 このパソコンはモニタとPC本体がひとつのハコにまとめられている一体型のパソコンで、当然、中身は省スペース化がなされているわけです。そして、それこそがパワー・アップの障害となりました。しかし、それでも、PC上で普通の作業をするには、特にストレスを感じさせない程度の力は持っていたと思います。でも、どうしても克服できない弱点がありました。それは、グラフィックス方面が泣けるほど弱かったのです。
 それもそのはず、あのCanbeにはグラフィック・ボードが乗せられなかったのですから・・・、ビデオ・メモリ(VRAM)はM/Bに載っている1MBだけ!(泣) 正確に言えば、グラフィック・ボードを載せることはできたのでしょうが、様々な代償を払わなければならなかったのです。例えば、Canbeの最大のセールスポイントであるテレビが使えなくなるとか、PCIバスが一つしかないからSCSIカードを取り外さなきゃいけないとかです。
 こうして、グラフラックスの弱いCanbeでは3Dゲームなどはできず、やりたいゲームも我慢したりしていたのですが、とうとう昨年の暮れに、新しいPC環境へ移ることを決定したのです。もちろん、これまで愛用してきたCanbeの事を考えると、後ろ髪を引かれる思いでしたけれどね。わたし思うんですけれど、一体型のパソコンって拡張性は低いんだけれど、一つにまとまっているぶん、愛着が湧いてきやすいんですよね。
 そのCanbeについてのデータを簡単な表にしましたので、興味を持ってくださった方は、こちらを覗いてみてやって下さい! CPUアップグレードのアドバイスみたいなものもあるよ。









これからお世話になるマシン


 さて、今回初めて自作に挑戦したわけですが、もちろん目標は「安い・速い・旨い!」ですよね〜。でも、そもそも自作ってそんなに安くはあがらないと思います。もちろん、メーカー製PCと比較してみますと、遥かに割安感がありますけれど、ショップが作ってくれるPCと比べると少々割高になってしまうんですよね。(私が買い物下手なだけのかなぁ・・。)それに、何といってもリスキーです。
 それでも自作を選ぶ一番の理由は、出来上がるマイ・マシンを夢見ながらプランを練る構想作業、実際にパーツをゲットする買出し作業、そして最終段階の組立作業などの途中過程が楽しいからに他ならないのでしょう。そうした苦楽の後に、期待と不安を抱きながら電源を入れ、ちゃんとBIOSを認識してくれた時の感動は、印象深いものです。(笑)
 以下に、出来上がったマシンの仕様を表にしてみました。もし、今から自作に挑戦される方がいらっしゃったら参考にしてみて下さい。しかしながら、もうAMD-760チップを搭載したDDRメモリ対応のマザーボードが出始めていますよね。あまり参考にならないかも? うーん、哀しい事ながら、新調したマシンがあっというまに古くなってしまうのは、PC界の掟ともいうべきものです。



パーツ会社型番仕様
新たに導入M/BAOpenAK73 PROUDMA100対応 オンボードサウンド
CPUコア電圧・FSBクロック&レシオ調整
CPUAMDAthloln Thunderbird1.1GHz リテール版
HDDIBMDTLA-30703030GB ATA100 7,200rpm
DVDPIONEERDVD-105Sスロットイン・タイプ
DVD-Rom Read×16
CD-ROM Read×40
CASEテクノバードATX-4305+3C300W 5 インチベイ×4 3.5インチベイ×3
FDDミツミD353シリーズ2モード
MEMORYノーブランドSDRAM256MB 168ピン PC133CL3
GRAPHIC BOARDLeadtekWinFastGeForce2 MX 32MB
TVtuner
VideoCaptureBOARD
SknetwinTVPVRforPCIMPEG1&2 ハードウェア・エンコーダー
MOUSE&KEY BOARDLogicoolCK-54Mコードレス・マウス&キーボードセット
MONITORSONYG420FDトリニトロン19インチ
OSMicrosoftWindows meOEM版
以前の環境
から移植
SCSI CARDI/O DATASC-UPCINPC-98シリーズにも対応
HDDI/O DATAHDVS-UM20G20GB外付けUltraSCSIドライブ
CD-RWI/O DATACDRW-SX1210B中身はSANYOのCRD-BP3
(BURN-Proof対応)
CD-R Write×12
CD-RW Write×10
CD-ROM Read×32
MODEMBUFFALOIGM-B56K外付けモデム



AMD Athloln Thunderbird 1.1GHz リテール版

 以前のマシンのCanbeにもK6-IIIを搭載していて馴染みが深かったので、今回もAMDのCPUをチョイスしました。それに、安くて速いですしね。(なんでペンチアムはあんなに高いんだろ??)
 ベンチマーク(HDBENCH)で測定してみたところ、K6時代には弱点とされてきた"float"の項目が大幅に改善されていて驚きました。お見事です。CPUには不満を感じることはありませんでしたよ。コスト・パフォーマンスに優れた、いいCPUです。


AOpen AK73 PRO

 マザーボードの選択も、自作の方向性を決定づける大切な決断かと思います。AMD対応のボードはそんなに数が多くないのですが、私はエラく悩んだような記憶があります。
 みなさんはどんな事を基準に選びますか? 私の場合は、基本的なもので
“メモリの転送速度はPC133か?”
“PCIバスの数は?”
“IDEの転送速度はATA/100か?”
“オンボードのサウンドはあるのか?”
“USBの数は?”
といったものでしょうか。それに加え、将来的に遊べる・・・つまり禁断のオーバークロック(笑)の設定が可能になる機能
“FSB(Front Side Bus)が変更可能か?”
“クロック・レシオは変換可能か?”
“CPUコアへの供給電圧は変更可能か?”
などを重要視しました。
 私が買ったボードは、自分の中ではNo2のボードだったのですが(No1のボードはあまり流通していなかったので)、FSBは100〜166MHz、CPUレシオは5〜12.5倍、CPUの動作電圧は1.10〜1.85V、システム自体の主電源調整3.2〜3.5V、となかなかの自由度がありました。それでも、今のところオーバークロックをするつもりはありません。備えあれば憂い無しって事です。(笑)
 あと、このボードの+αの機能として、“ダイハードBIOS(100%ウィルス防止機能)”というのがあって、これは正規のBIOSとは別にレスキュー用のBIOSを用意することにより、BIOS自体がウィルスに感染してもレスキューから読み込むことによってPCを立ち上げ、ウィルスに感染した正規のBIOSをアップデートして、システム自体が復旧不可能になることを防ぐものらしいです。(←この説明、あまり自信ない・・・) まぁ、それでもOSがウィルスに感染しないという訳ではないので、再セットアップを完全に免れるという機能じゃないみたいですね。ただ、PCが完全に逝かれるという最悪の自体だけは回避できるという感じでしょう。
 このボードには珍しく日本語のマニュアルも付属しているというのも、ポイントが高かったですよ。  次は欠点を書きましょう。普通はゲーム/MIDIポートとされるポートが、実はMIDIの機能はなくゲームポートだけだったというところ。つまり、MIDIの通信機能を使うゲームコントローラー(ガタガタとショックを擬似的に再現するヤツとか)はちゃんと機能しないということです。但し、そういったコントローラーでもUSBを使うタイプなら、もちろん使用可能です。
 最後にもう一つ難点をあげるとすると、ベンチマークの結果です。各種マザーボード間で処理能力の差が出るのですが、雑誌などのM/B比較特集を見る限り、このボードはあまり高くないみたいです。設定の自由度&処理能力の速さという両方を兼ねそろえたボードとしては、EPoX社製のEP-8KTA3とい製品が理想的かと思います。しかし、実際には使ってないので、安定度は未知数ですけれどね。


IBM DTLA-307030 30GB

 ニューマシンになって感動した事のひとつに、ハードディスクの速度向上というものが挙げられます。それと静かさかな。(笑) ベンチマーク結果では、速度が前のHDDと比べて優に3倍を超えており、技術の進歩は恐いものだと痛感しました。
 実はこのモデル、転送速度がある時にはATA100と紹介されていたり、またある時にはATA66+という珍しい表現で売られていたりと、なんだかハッキリしないのですが、どうやらIBMは後者の表現を使って正式なスペック表示をしているみたいです。店員さんのお話によると、むしろ7200rpmといった回転数の数値を重要視した方が良いとのことです。
 さて、このシリーズの特徴としては中のプラッタが業界初のガラス製になっている点らしいのですが・・・、プラッタってナニ??(爆)
 本当はもっと大容量のディスクが欲しかったのですが、予算上の関係でこのサイズになってしまいました。増設する際には、頑張って大きいものにしたいです。
 せっかくですから、HDDの設定について少し説明を書いておきます。、HDDが持つ転送速度をちゃんと活かすためにも、BIOS上でUDMAの設定がAUTOになっている事をチェックしたほうが良いでしょう。あと、Windowsでも ”設定 ― システム ― デバイスマネージャ ― ディスクドライブ ― GENERIC IDE DISK ― プロパティ ― 設定”にて、DMAのオプションがチェックされているか否かを確認する事も重要ですよね。


PIONEER DVD-105S スロットイン・タイプ

 CD-Rドライブは外付けで持っていたので、憧れのDVDドライブにしてみました。面白そうなのでスロットイン・タイプにしたのですが、ひとつ疑問に思う事が・・。トレイ・タイプだとCDが出なくなった場合は強制排除ボタンが付いているのですが、これには付いていません。きっと、修理に出すか、分解するしかないんでしょうね。
 スロットの良いところは、CDの淵をローラーで転がして回転させているところでしょう。よく、レンタルCDで万引き防止の重いシールがレーベル面に貼られているなどで、重心が偏ったCDがあります。それでも、普通のCDドライブ(1倍速)くらいでは問題ないのでしょうが、PCの高速ドライブともなると話は別。回転機構が曲がってしまう恐れがあります。実際、すごく痛々しい音がしていますものね! これは飽くまでも私の想像なのですが、こういった重心が偏ったCDを再生するとき、CDの中心を棒で回す機構よりも、淵からローラーで回す機構のほうが、よりタフではないかと思うのです。本当のところ、どうなんでしょう??
 DVDの設定で失敗談をひとつ。当初、このドライブはDVDの再生時、映像や音が途切れてしまう症状がありました。DVD再生ソフト(InterVideo社製 WinDVDなど)をいろいろ試してみたのですが、一向に改善される気配ナシ。ひょっとすると初期不良か、そうでなければ設定がマズイのだと思い、とりあえずは設定をいじり倒していたのですが、だいぶ経ってから原因を究明する事ができました。上のHDDのところでも触れたのですが、デバイスマネージャでDMAがチェックされていなかっただけなのです。いくらドライブ側が素早く読み取っても、システム側がゆっくりデータを受け取っていたのでは仕方がありません。DVDドライブってDMAの設定が必要だったのですね・・・たいへんお勉強になりました。
 やっと見られるようになったDVDなんですが、画質の方はイマイチです。やはり専用機は持っておいた方が良いみたい。ちょっと残念ですが、私はデータ読み取り用のドライブだと割り切りました。でも、DVDのデータ・ソフトはまだ持っていませんがね。(汗)


テクノバード ATX-4305+3C

 ケースも選択に悩むパーツのひとつです。ケースの種類が大量に溢れているというのもありますし、一番、総合スペックに影響を及ぼさせずにコスト削減ができるパーツでもあるからです。それでも、PCの個別パーツを統括する基礎になりますので、安いというだけでなく将来性も考えて選択した方がいいでしょう。
 チェックするポイントは主に2つ。ひとつ目は、様々なドライブ類を収容するベイの数です。HDDを継ぎ足していきたのであれば、3.5インチベイの数が多いほうがいいですし、5インチベイはアダプタを用いれば3.5インチとしても使えるので、こちらの数に拘るのもいいかと思います。  ふたつ目は電源容量。とくにATHLONは電源を喰うので、「ATHLON対応」を謳っているケースを選びましょう。また、電源容量が少ないと、新しくパーツを付け加えた時に、電源不足に陥る怖れもあるそうです。
 では、私のケース選びについて触れてみます。以前のCanbeでは、PC内部の空間が狭くて拡張性や冷却性に支障をきたしていたという苦い経験から、新しいPCでは大きなケースを買うぞと意気込んではいたのですが、結局は普通のミドルタワーATXに落ち着きました。やはり、フルタワーのケースはちょっと特殊なものなので、内部のコードの取り回しに苦労するそうです。よほど明確な目的がない限り、ミドルを選んでおくのが無難かと思います。
 このケースの特徴は、前面パネルにUSBポート×2、マウスポート(PS/2)、ゲーム/MIDIポート、オーディオIN・OUT、マイクINなどを備えているところでしょう。これらは、もともとPCの背面にあるものを、延長コードを使って前面に持ってくるというカラクリです。全部が全部、前面に持ってくる必要はなく、使うポートだけコードを繋げてやればいいので、便利です。
 殆どのケースがそうですが、このケースにもファンは付属していませんでした。冬に製作したPCなので、このまま夏を乗り切れるかどうかは不明。(笑) いや、特に問題が発生しなくても、パーツの寿命を延ばす為にファンを設置していた方が良いのでしょうね。


SDRAM 256MB PC133CL3

 これからはDDR SDRAMが主流になってくるのは、ほぼ間違いないのですが、それでも当面は普通のSDRAMが幅を利かせることでしょう。それもそのはず、価格が凄まじく値下がりしていますから・・・。しかし、そろそろ値上がりの予感。今が買いどきかもしれませんね。(2000年3/12現在) 
 以前の環境ではメモリが80MBだったので、256MBとなるとかなりの余裕ができると思っていたのですが、実際、そうでもありませんでした。やはり、Windowsのメモリ管理は最悪で、いくらメモリがあっても足りるものじゃない・・・、という噂は本当なのかもしれませんね。(汗) 気が向いたら、もう256MB追加して、512MBにするかもしれません。
 さて、自作に於けるメモリ選定は、選択肢も少なく簡単な作業なのですが、間違えればPCが動かないという事態に陥るので、慎重を要します。面倒でもM/Bのマニュアル等をよくチェックした方がいいでしょう。スペックの一部に「CL(Cycle Length)2」と書かれたメモリと「CL3」になっているメモリの2種類があって分かりにくいのですが、若干CL2の方が速いというだけで、あまり神経質になる必要はないみたいです。
 さて、余談になるのですが、DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic RAM)の話題を少々。えっと・・・本を参照しますと、「DDR SDRAMはクロックの両エッジ(立ち上がりと立ち下がり)に同期してデータを転送するため、単純に言えばSDRAMの2倍の速度が得られる」と書かれてあります。よく分かりますね〜。(笑) きっと、SDRAMでは片エッジしかデータ転送に使っていないので、両エッジを使うDDRになると2倍の速度が得られるのでしょう。しかも、生産工程はSDRAMと大した違いはないそうなので、普及すれば安価な高速メモリとなる事が期待できます。もちろん、DDRメモリを載せるにはDDR対応のM/Bが必要ですけれどね。


Leadtek WinFast GeForce2MX 32MB

 PC世代交代の大きな要因のひとつに、前のCanbeのグラフィック能力の低さというのが挙げられる、というのは前述しました。それだけに、新しいマシンでは、ぜひ強力なボードを載せたいと思っていました。理想としては、GeForce2GTS+DDRメモリ32MBくらいのが欲しかったのですが、ハッキリ言ってそれではCPUのコストを軽く凌駕してしまいます。当面はM/Bのチップに搭載されているグラフィック機能で我慢して、後々、強力なボードを搭載させるという方法も考えられますが、当時のAthlon用のチップにその機能が付加されているものはありませんでした。そういった経緯から、このGeForce2MX SDRAM32MBという妥当な線に落ち着きました。
 しかし、実際に使ってみると、1万少々のボードのわりには高性能で驚きました。まぁ、今までのマシンがビデオ・メモリ1MBだったというのもありますがね。(苦笑) 付属のCD-ROMにnVIDIA社製のデモ・アプリケーションが入っていまして、その3D能力の高さに愕然としてしまいました。時代の流れを実感しましたね。素晴らしいです。
 ところで、グラフィック・ボードの選択肢として、TV機能を搭載している「ALL-IN-WONDER RADEON」という板も考えていました。しかし、将来的にボードを交換する事になった場合、TV機能も一緒になくなってしまうことになります。また、MPEGファイル作成という機能もありません。以上の理由から、はじめは純粋なグラフィック・ボードを購入しておいて、後から別途、TVキャプチャボードをPCIバスに挿すことにしました。
 





ホーム