査定価格 さていかかく |
仲介会社が、売却依頼を受けた不動産の価格を簡易評価することを査定といい、おおむね3か月以内に売れると想定した「査定価格」を割り出す。売主に価格をアドバイスするときには根拠を示すことが宅建業法で義務づけられており、その根拠として不動産流通近代化センターの「価格査定マニュアル」などが使われる。周辺の類似事例と該当物件を比較して、その時の相場を加味して決める。不動産鑑定士による正式な鑑定評価とは違う。 | |
時価 じか |
文字どおりの意味は、その時々の旬の市場価格を表す。不動産の世界でも、明らかな定義はない。ただ、税務上は「時価」を基に課税するのが原則になっている。この場合の時価は、不動産取得税や登録免許税、相続税などの場合は、固定資産税評価額。譲渡所得税の場合には実際の市場における「正常価格」と解釈されている。正常価格は必ずしも実勢相場とは一致せず、不動産鑑定士などが公示地価を参考に適正と判断した価格。 | |
敷金 しききん |
賃貸借契約で、借り手が家賃を滞納したり、部屋の造作を壊すなどした場合の損害賠償の支払いを担保するために、家主に対して預けるお金のこと。保証金と同じ性格だが、敷金としての相場は家賃の1〜3か月分。契約が終了した時、滞納や修理が必要な損害を与えないかぎり無利息で全額返還されるのが原則。部屋の改装費用を差し引いて返還する家主もいるが、常識的な使い方で経年変化した分の改装費まで借り手が負担する義務はない。 | |
自己資金 じこしきん |
|
|
地鎮祭 じちんさい |
工事を始める前に敷地を祓(はら)い鎮める祭事のこと。敷地の中ほどに四本の青竹、斎竹(いみだけ)を立ててしめ縄を張り、中央に祭壇を設けて神事を行う。施主、工事関係者が参会し、神主が儀式を進めるのが一般的。施主はお供物と神主への謝礼を用意する。お供物には野菜、果物、魚、酒、水、塩、米をそろえることもあるが、簡略化するケースも少なくない。謝礼の額は2〜5万円程度で、「初穂料」や「玉串料」と書いたのし袋に入れる。 | |
私道負担 しどうふたん |
|
|
住宅金融公庫融資 じゅうたくきんゆうこうこゆうし |
もっとも幅広く利用できる公的融資の代表格。住宅金融公庫は国土交通省の外郭団体。融資対象は住宅建築、新築・中古住宅の購入、リフォームなどのマイホームや、一定のセカンドハウスを取得するための資金が中心。その他、不動産会社などが分譲住宅や宅地を開発する資金や、個人地主などが賃貸住宅経営をするための資金も融資している。低利の固定金利で長期返済ができることが特徴。融資条件は地域や建物の種類、規模によって変わる。 | |
住宅ローン じゅうたくろーん |
住宅を購入する資金として利用できるローンのこと。別荘やセカンドハウス向けは別の種類になる。大きく分けて民間融資と公的融資の2種類。民間融資は民間の金融機関による融資で、都市銀行、地方銀行、信託銀行、信用金庫、信用組合、生命保険会社などがある。公的融資は、住宅金融公庫、年金住宅融資、財形住宅融資、自治体融資などがある。その他に、民間企業の従業員向けの社内融資制度、公務員の共済組合による融資もある。 | |
重要事項説明 じゅうようじこうせつめい |
不動産の売買契約や賃貸借契約に先だって、不動産会社が取引相手や当事者に対して契約に関する重要な事柄を説明すること。省略して「重説」。不動産の取引についての専門知識がない一般消費者でも内容を十分に理解したうえで契約できるようにして、のちのちのトラブルを未然に防ぐために宅建業法で設けられた制度。宅建主任者が主任者証を提示したうえで、「重要事項説明書」を交付して説明することが法律で義務付けられている。 | |
重量鉄骨 じゅうりょうてっこつ |
厚さ6mm以上の構造用鋼材のこと。形鋼(かたこう)や鋼管がある。形鋼は、回転するロールに高温で金属塊を通して特定の断面に成形加工した「熱間圧延鋼材」。H形鋼、I形鋼、溝形鋼、山形鋼などがある。鋼管には円筒形と角形(ボックス)があり、角形鋼管は溶接して組み立てたものと圧延成形したものがある。H形鋼や角形鋼管は、大規模な高層ビルやマンションなどの柱や梁などに使われる。戸建て住宅でも重量鉄骨造がある。 | |
浄化槽 じょうかそう |
汚水や雑排水を浄化処理して放流するための施設のこと。公共下水道が整備されていない地域で設置される。水洗便所からの汚水だけを処理する単独処理浄化槽と、汚水に加えてそのほかの生活雑排水も同時に処理する合併処理浄化槽がある。新規に設置する場合は原則として合併式処理浄化槽の設置が義務づけられる。またそれぞれに家庭用の各戸タイプと、マンションなどの団地単位で使う集中浄化槽がある。年1〜2回の点検、清掃が必要。 | |
使用貸借 しようたいしゃく |
賃料を支払わずに無償で借りて使用すること、またはその契約のこと。使用貸借の権利関係から生じる利用権を「使用借権」または「使用権」という。通常は、親兄弟間などで貸し借りしている特別な関係を前提にしている場合が多く、借り主を保護する借地借家法は適用されない。契約期間が終了したら貸主に正当事由があるなしにかかわらず明け渡さなければならない。契約の定めがない場合は、いつでも貸主は返還を請求できる。 | |
譲渡所得 じょうとしょとく |
資産を譲渡した時に得られた利益のこと。不動産などの売却(譲渡)価格そのものではなく、そこから一定の経費を差し引いた後に利益が残った場合に「譲渡所得」という。もし経費を引くとマイナスになる時は「譲渡損失」。譲渡所得には取得後の期間による長短の区分があり、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていると長期譲渡所得、5年以内なら短期譲渡所得になる。譲渡所得から特別控除を除いた部分に課税される。 | |
譲渡税 じょうとぜい |
|
|
所在地 しょざいち |
|
|
諸費用 しょひよう |
建築費や購入代金の他にかかる費用のこと。大きく分けると税金関係、ローン関係、保険料関係、手数料関係がある。税金は印紙税、不動産取得税、登録免許税、固定資産税など。消費税は諸費用には含まないのが普通。ローン関係では事務手数料やローン保証料がある。保険は団体信用生命保険や火災保険、地震保険など。この他、登記の際に司法書士に支払う登記代行手数料、仲介会社を通して購入した場合の仲介手数料などがある。 |