今までに使用したPCパーツレビュー、2009年版。
おしながき
SKB-MK1.
(フルキーボード、サンワサプライ社製)
久しぶりにパーツを購入しました。MMI(マンマシンインターフェイス)にはちょっとこだわってPCを自作してますが、プログラミング・Webサイト運営などでキーボードをたたく機会の多い私にとっては、キーボードはとても重要なアイテムです。キーボードやマウスって実物を使ってみないとなかなか良し悪しがわかりにくいものですが、近くのDeoDeoに陳列されていた実物を触って、そのキータッチの良さを確認することが出来ました。
最近のキーボードは真にけしからんことに、フルキーボードであってもシンドリカルタイプではない、フラットな配列の物が多くなっています。メーカーは「ノートPCでフラットな配列に慣れた人が多いから」などともっともらしい言い訳で誤魔化そうといるところもあるようですが、コスト削減のためであることは疑う余地なし。キーの配列に関する議論はすでに30年も前に結論が出ていることです。ホームポジション(F,Jキー)から遠いキーを上に持ち上げた配列のシンドリカルタイプがベストです。GUIの普及でパンピーならキーボードに触れなくてもPCを使えるようになったかも知れませんが、物書きやプログラマにとってはキーボードに触れる機会が減ったわけではありません。メーカー製PCまでいい加減なキーボードを添付した製品が多い現状はどうかと思います。
サンワサプライ社のSKB-MK1のページでは「シンドリカル」などと表記されていませんが、この製品はシンドリカルステップ配列です。SKB-SL06、SKB-010など同様の配列の物は「カーブ」とだけ表記されているのに、SKB-MK1にもちゃんと表記して欲しいと思います。気にする人もそれなりにいるので。
左がSKB-MK1W、右は今まで使っていたForYouメカニカルタッチキーボード。どちらもシンドリカル配列です。
選択に当たっての要求事項は以下のとおり。
- キーの配列はシンドリカルタイプであること。
- キータッチが良いこと。
- キー押下時の音が過度に大きくないこと。
- 日本語112フルキーボードであること。
- キートップにカナの印字があること。
要求事項に「メカニカルであること」はありません。キータッチさえ良ければ構造にはこだわらないので。112キーボードを満たしていませんが、満たせる製品がなかったので、あっさり妥協し、購入候補に上がったのは、SKB-MK1とSKB-SL06の2種。SKB-SL06は実売\3,000程度と割安なのが魅力ですが、ファンクションキーの配置がヘンですし、キーそのものはメンブレンタイプなのでキータッチがいまいちでした。
今回購入したのはキーボードにこだわる人しか購入しないであろう、キーボードの中では高級な部類に入るサンワサプライ社製のメカニカルキーボードです。製品の正式な型番は上記見出しの後に色を表す「W」もしくは「BK」がつきますが、検索エンジンでのヒットを考慮してタイトルからは色に該当する部分を省きました。色はホワイトを選択してます。
メーカーサイトでは\11,340ですが、イーサプライ楽天市場店で\5,480で購入。DeoDeoさんごめんなさい。あんなに欲しそうに触ってたのに、他の店で買っちゃいました。DeoDeoを含め\6,000台後半で売っている店が多いのですが、ここが安かったので。
このレビューも、購入したSKB-MK1Wで書いています。キータッチは良好、音はカチャカチャとそれなりにしますが、今まで使っていたForYouのメカニカルタッチキーボードの「ガチャガチャ」という感じの音と違って、耳障りではありません。底に鉄板が入っているので、キーを叩いている間も安定感があります。
最大の欠点はスペースキー周りのキーの配置。スペースキーの幅がやたらと広く、最手前列のその他のキーは幅が普通で、上から見ると正方形です。変換・ALT・Windows・右Ctrlの4つはそれなりに叩く頻度はあるのに、キーの幅は広くないので、ブラインドタッチが難しく感じます。
スペースキーの幅が狭いForYouメカニカルタッチキーボード(右写真下)と比べると、ずいぶん幅が違うのがわかります。
特に私は変換キーを右手親指で叩くので、変換キーが過度にホームポジションから遠い点は不便に感じます。スペースを変換に使うのは邪道なのでやりません。スペースはスペースであり、変換キーの存在意義を奪うことはありません。キーの役割に応じた配置を行うべきという観点から、過度に大きいスペースキーは不便です。
以上は購入前からわかっていたものの、納得いかないので、ここで思い切り主張します。
意外だったのは、メインキー部右端のEnterキーが奥行き方向にぐらつくこと。幅の広いキーはぐらつかないようにキートップ内部に金属部品が追加されています。このEnterキーもそうなのですが、それが機能してません。設計ミスでは。タイプミスが起きるほどではありませんが。
またキートップの印字に、キー毎に太さのむらがあったり、印字位置も微妙なずれがあります。右の写真ですが、「%」は薄いのですが、「お」は妙に太くなってます。値段の割りにはいい加減な部分が見え隠れ...
いくつか欠点はあるものの、慣れれば何とかなるかなという程度。欠点もキータッチの良さと慣れで許せそうです。
(2009/03/01追記)
Enterキーのぐらつきが気になったので、DeoDeoの展示品を触ってみると、ぐらつきません。「もしや」と思い購入したキーボードのEnterキーを引っこ抜いてみると、前記の金属部品がキーボード本体側に固定されておらず、キートップからぶら下がっているだけ。これでは意味なし。
苦労しながらも、なんとか金属部品をキーボード本体側にも固定してみると、Enterもぐらつくことはなくなりました。
しかーし、今度はテンキーの「6」が、押したとき「ぐにゃ」な感触であることに気づきました。このキーは金属部品がないので気軽に引っこ抜いてみると、キートップを成型したときにできる裏側の「バリ」がとれておらず、バリがキー本体に接触しているためのようです。バリを手でちぎってはめ直してみると、直りました。
テンキー6以外にも、テンキー0と左Shiftキーもちょっとグニャという感触がありますが、これらには上記のぐらつき防止の金属部品があるので、あまり外したくないし。はめるの面倒ですから。
いくらアルプススイッチ採用とはいっても、その他の部分は「MADE IN CHINA」品質でしかない点が惜しい感じです。
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