今までに使用したPCパーツレビュー、2010年版。
おしながき
- SCKBT-1000「KABUTO」.
- R4-SPS-20AK-GP.
- RadeonHD5770 (Vapor-X).
- DVR-S17J.
- Centurion 590.
- Core i7 860s.
- GA-P55A-UD4 Rev. 1.0.
SCKBT-1000「KABUTO」.
(CPUクーラー、サイズ社製)
ソケットを選ばないし、CPU周辺の部品も冷やせそうなトップフロータイプの「KABUTO」を選んでみました。
Core i7 860sのリテールクーラーは8cmですが、12cmファン搭載なので比べると巨大です。もっとも14cmファンのグランド鎌クロスなどに比べれば一回り小さいのですが。価格も\3,000程度と、内容の割りには安価だと思います。
で、取り付けてみたのが次の写真。巨大です...
ATXマザーボードの上半分を多い隠す勢いだし、ケースに入れてみれば余裕がほとんどないし。実際、GA-P55A-UD4のパーツともぎりぎり干渉しない大きさですし、CPU周りのケーブルの取り回しは難しくなりました。自作機らしくなりましたが、860sにはやりすぎ感漂ってます。
効果はというと、やはりリテールクーラーより冷えるようです。まだ4月後半で周囲温度18〜25℃程度ですから、目だった変化はないのですが、CPU使用率50〜60%くらいで、CPUコア温度で38℃→36℃に下がりました。夏ならもっとわかりやすかったかも。
騒音もリテールクーラーとほとんど変化無しです。
R4-SPS-20AK-GP.
(8cmスリムファン、CoolerMaster社製)
CoolerMasterのWebサイトを見るとCM690のオプションとなっており、Centurion590での使用については何も触れられていないのですが、ネットで検索してみると「使用できた」という報告がいくらかあったので、買ってみました。
ケースファンとしての特徴は以下のとおり。
- 大きさ:80mm×80mm、厚さ15mm。リプ無し。
- 回転数2000prm、風量24.2CFM、騒音20dB。
通常のケースファンと違うのは、上記の最初の項目。これがCM690/Centurion590のマザーボードベース背面に取り付けるための最低条件のようです。
パッケージにも「Recommended for CM690」とまで書いてあるので、CM690専用かと思っていたのですが、届いたものを開けてみるとHDD用電源コネクタから電源を取るための分岐ケーブルと、ケース固定用インチねじ4本も入っていました。つまり普通に8cmケースファンとして使うことも出来ます。
で、Centurion590につけてみたのが右の写真。苦もなく取り付け成功です。
下端両端はマザーボードベースの出っ張りにひっかけ、上端はもともとマザーボードベースに取り付けてあった金具で挟み込んで、ねじで固定するだけです。つまり本ケースファンの付属品はいっさい使いません。
ネットで検索した結果、吸気方向で取り付けるとCPUバックプレートが埃だらけになるという報告を見つけたので、排気方向で取り付けてあります。
2000rpm/20dBですし、今私が使っている他のファンはすべて12cm以上なので、最高回転数ではちょっと独特の高音が気になるようになります。薄型だけあって、8cmの割りには風量が少ないような気もします。
\1,500くらいなので、試してみるにもちょうどいいですが、効果は気休めくらいかもしれません。爆熱CPUなら効果を実感できたかも。
(2013/06/11追記)
使い始めて2年ちょっとで異音が発生するようになりました。そのせいで2000rpmも回りません。ケースから取り外して単体で動作させても、状況変わらず。手に持って回すと振動が発生しているのがはっきり判ります。
ファンはいつかこういう壊れ方をするものだろうとは思いますが、壊れるのが早いなーと思います。
RadeonHD5770 (Vapor-X).
(ビデオカード、Sapphire Technology社製)
人気商品となったRadeonHD5770の、独自クーラー装着&オーバークロック版です。私がPCに求めるのは性能一辺倒でなく信頼性重視なので、オーバークロック版は好きではないのですが、注文するタイミングで通常クロック版が売り切れだったし、差額が\1,000以下だったので買ってしまいました。
通常クロック版よりちょっとファンが大きいようで、カウリングも大きめです。基盤からはみ出す大きさなのが、ケースを選びそうで気になりますが。またこのカウリングの側面には青色LEDが埋め込まれています。
付属品は右の写真のとおり。
- DVI→VGA変換コネクタ
- 4ピン→6ピン変換ケーブル
- ソフトウェアCD-ROM
- マニュアル
- CrossFireケーブル(1本)
ブラケットにVGAは無いので、VGAでディスプレイをつなぎたいなら変換コネクタのお世話になることに。
HDMI出力も可能です。手元にはつなげるものはHITACHI P37-HR01しか無いのですが、なんの問題もなく認識し、映像も音も出ました。当然DVIとHDMIでデュアルディスプレイも可能です。
ただWindowsは音声出力先をどこか1つしか選択することができないので、「DVD再生だけ音声はHDMIに」というわけにいかないようですが。
発売は2010/03らしいのですが、新しいだけにドライバが信頼性に欠けるようです。一応現時点で最新の10.3を使っているのですが、ネットで検索すると不具合らしき書き込みがわりと簡単に見つけられます。単純にWindows
7を使っているくらいでは何もおきないのですが、特定のゲーム(Sunday Panzers)が起動できないとか、他のゲームの致命傷ではないにしても起動時に警告が出るとか、起こりました。
新しいドライバに期待した方がいいのかもしれません。
DVR-S17J.
(DVDスーパーマルチドライブ、Pioneer社製)
DVDドライブが安くなったのはいいのですが、それだけに「安っぽさ」が目立つ製品ばかりで嫌気が差してきました。オープンベイという目に付くところに取り付けるのに、特に海外製品はセンスのないロゴがでかでかと付いているものが多く、それだけで使う気になれないものばかり...
パイオニアのDVR-S型番のものはカッチョエエですね。ロゴの大きさ・配置も気遣いを感じますし、特にシルバーのイジェクトボタンと緑のアクセスランプがアクセントになっている点は、現在売られているものの中では最高のデザインと思います。
というわけで、約\8,500という通常の3倍(!)の大枚はたいて買ってしまいました。
使ってみて最初に気付くのが、駆動音の静かさと振動の少なさです。メーカーサイト見に行けばわかるように、静かさには気を使っているようですが、安物との差は想像以上です。ドライバの初期設定が静音性重視になっているせいもあると思いますが。
またこの初期設定である静音性重視の状態でも、アクセス速度など特に遅いと感じるほどでもありません。
トレイの開閉も遅くてモタモタなどということはなく、速いけど乱暴ということもなく、ちょっと高級感ある感じです。
残念なのは、これだけ高価なのにアナログ音声出力が省かれていること。背面から見える基盤にはそれらしいパターンが見えるので、コネクタだけ省いたのかもしれません。しかし取り付けるには分解しなければ...
一般的にはアナログ音声出力を使うこと自体ほとんどないので問題とならないでしょうが、今回一緒に購入したGA-P55A-UD4も含めて、たいていのマザーボードには接続端子が用意されているので、自作マニアとしてはつなぎたくなります。
書き込みの信頼性や、読み出しのエラー耐性も気になるところですが、まだあまり使っていないのでそこまでわかりません。
Centurion 590.
(ミドルタワーケース、CoolerMaster社製)
何年か前からCenturion 543plusを狙っていたのですが、いまでは扱っている店がほとんど無くなってしまいました。代わりに探したのがこれ。2年ほど前の発売なので目新しさは無いのですが、人気商品になったANTEC
Nine Hundredと同じく「全面すべてが5インチベイ」のケースですので拡張性に期待できます。Nine Hundredと違ってすっきりしたデザインが私好みです。しかし残念なことに色は黒しかない...
机の上はすべて白系統で統一したがったことと、机の上に置くのは困難な大きさなので、「机の下に置くから色は許容」ということにしました。
ケース外観はご覧のとおり。真っ黒なので、わかりにくい写真になりました。
電源ユニットは一番下に配置する構成なので、電源ユニットの吸気のために底にも吸気穴があり、脚も1cmくらいの高さがあります。設置時はここを塞がないように注意が必要です。
全面すべてが5インチベイなので、当然ヒドゥンベイがありません。HDDの装着用に5インチベイ3段分を使用して4台の3.5インチHDDを固定するアダプタが1つ付属します。拡張スロットと5インチベイデバイスの固定はドライバーレスなのですが、このアダプタにHDDを固定するには+ドライバーが必要です。
前面吸気ファンはこのアダプタに固定されています。透明なのは、青色LED内蔵だから。電源を入れると派手に青く光ります。
付属のケースファンは、もう1機ケースの後ろに12cmの排気ファンがあります。どちらのファンも比較的静かで夜も音が気になることはありません。
右側面(向かって左側面)と天板に2つずつ、ケースファンを追加できるようになっています。これらは8/9.2/12/14cmいずれの大きさにも対応できるように取り付け穴が開けてあります。メーカーサイトには12cmまでしか記載がありませんが、実際の製品には14cmに対応した大きさで、取り付け穴と吸排気口が開けてあります。
未使用5インチベイ前面の「ふた」はメッシュ加工した金属製ですが、一応その奥にはスポンジ状のエアフィルターがあります。ただ目が粗いので、どの程度効果があるのかは疑問です。静音性も期待できません。
作りもシンプルでしっかりしているので、使いやすそうです。
Core i7 860s.
(CPU、Intel社製)
どうせまた何年か使い続けるんだろうと思って、それなりの性能を持つものを選ぶつもりでした。ただし電源に手持ちのSilentKing-4 450Wを使うつもりだったので、低消費電力版に。私は処理性能一辺倒でもないし、自作するなら面白くないものは避けたいという思いもあります。
また、自作ソフトウェアの高速化のためにマルチスレッドを試したいとも思っています。ノートがCore2 Duoなので、4スレッド以上の同時処理を試せる環境が欲しいということも。
先頃発売されたCore i5/i3が32nmプロセスなので、そのうちi7も32nmプロセスになり、さらに消費電力は下がるでしょう。しかしi7
860sは2010/1に発売されたばかりなので、すぐにi7も32nmプロセスになるとは考えにくく、ここは45nmプロセスで我慢することに。
パッケージはCPU本体とリテールクーラーのみなので面白味はなし。リテールクーラーですが、アルミ製の丸いヒートシンクの上に8cmファンが乗っているだけです。カッコワル...
それにTPD90wのCPUを冷やす割りには、TPD65wのPuntuim4 2.40Bのリテールクーラーと変わらない大きさです。変化が見られないことろは、これで大丈夫なのか不安になります。
ファンがほとんどむき出して、ケーブルが接触しただけでも回らなくなることがありました。リテールクーラーは自作向きじゃないと思います。こんなのなら、付属してない方がうれしいな。
使ってみた印象ですが、さすがに7年の進歩はすさまじいと感じています。ブラウザを動かしているだけでなのにモタモタしていたPentium4 2.40Bと違い、何もやってもまず遅いと感じることなどありません。私は複数のソフトウェアを同時に使うことも多いので、普通に使っていても4コア+HTの恩恵を感じます。ちなみにタスクマネージャの「パフォーマンス」タブはご覧のとおり。「CPU使用率の履歴」が縦長で使い物にならないことに...
ここまでCPUが速くなると、ネットの接続速度(ADSL 3Mbps)とか、手持ちをそのまま使い続けているHDDの方が気になってきます。
まだ低消費電力版の効果を実感できる様な場面に出くわしていません。通常版の860でもよかったのかもと思っています。
GA-P55A-UD4 Rev. 1.0
(ATXマザーボード、GIGABYTE社製)
はじめてのGIGABYTE製品です。PHOENIX BIOSが好きなのでGIGABYTE選んでみました。GIGABYTEにはATXサイズのLGA1156マザーだけでも大きく4種類がありますが、PCI-Express
x1スロットの数と価格から、「4」を選択。DOS/Vパラダイスで\20,800でした。これまでに買ったのは高くても\15,000以下なので、ちょっと高く感じます。
今回の選択で重要な要求は以下のとおり。
- メインPCなので、ATX。
- Core i7 800番台のCPUを使用するので、LGA1156対応。
- 余裕があればCrossfire試してみたいので、PCI-Express x16スロット2本。
- 手持ちのビデオキャプチャカードGV-MVP/GXを使いたいので、PCIスロット2本以上。
- 今後の拡張に備えて、隣接スロット占有ビデオカードに邪魔されないPCI-Express x1が2本以上。
- ビデオカードは外付けするので、チップセットにはグラフィックアクセラレータ無し。
うむ、スロットの構成要求に無理があるかも...
できるだけ近いものということで、これになりました。
ネットで検索すると、よく似た型番のモデルが見つかります。それらとの違いを、わかった範囲でまとめると、以下のように。「A」がつかないのはUSB3.0非対応など注意が必要です。ほとんど見ることのない最後に「P」のついたモデルは、サーバ用途向けのようです。
GA-P55-UD4 | GA-P55A-UD4 | GA-P55A-UD4P | |
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USB 3.0対応 | × | 背面 2ポート | ← |
6gbps S-ATA | × | 内部 2ポート | ← |
LAN | ギガビットイーサ *1 | ← | ギガビットイーサ *2 |
Bluetooth | × | × | ドングル付属 |
基盤や説明書を見て気がついたのですが、「Wake On Lan」「Wake On Modem」のコネクタがありません。コネクタを実装するためのパターンさえも見つからないので、ほとんど使われることのないこれらの機能は省かれるようになったのかもしれません。手持ちのCoolingAfterをつなぎたかったのですが、残念。電源OFF時にも5Vが供給されるコネクタがあれば、ケーブルを自作してつないでもいいのですが。
注意が必要だと思うのは、S-ATAのコネクタがライトアングルなので、基盤右側に余裕のあるケースでないと扱いにくいかもしれません。Centurion
590はATXにしても大きめですが、それでも「何とかなるかな」程度。
付属品は豊富。S-ATAのケーブルはストレートコネクタとライトアングルコネクタが2本ずつ付いてくるという、贅沢さ。それも抜け防止の仕掛け付きです。あと特記するべきはSLIケーブル1本のみ付属くらいでしょうか。
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