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ライントラブルとその対策
《入門によくあるライントラブルで慌てない為に》
ルアーフィッシングに入門して間もない頃は、色々なトラブルが付きもの。特に多いのがライントラブルだと思います。糸をバッサリ切るはめになったり、決して安くないルアーをなくしたり。
そうした入門に起こりやすいライントラブルの原因や対策を知り、少しでも減らせれば、さらに快適に楽しく釣りができますね。(^^)
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バックラッシュの発生とその対策
スプールから糸が固まりでバサッと出てくるバックラッシュ。いやなものです。
ラインには入門でも扱いやすいナイロン以外に、フロロカーボンやPEラインといった種類があります。それぞれ素晴らしい特徴があるのですが、ナイロンと比べ少し扱い方に注意がいるため、知っていないとトラブルの原因になります。
これらの特徴を踏まえ対策を考えてみましょう。
バックラッシュ対策
テンションを掛けず巻き取ったフカフカの糸の上にテンションを掛けた糸を巻き取ると、下の糸がヒョコッと上に顔を出します。また極端に糸がたわんだ状態でリールを巻くと、巻き取った糸がスプールから外れスプールエッジの先に引っかかっていたりします。
この状態でキャストすれば、先に出て行く糸が、下の糸を巻き込んでしまい、下の糸が一緒に出てきます。また糸巻き量が適正を超えた状態で使用すると、巻きすぎた糸が固まりになって飛び出すことがあります。
これを防止するため以下のことに注意してください。
・ルアーの着水時、糸を巻取る際のラインテンション(糸の張り具合)に気をつける。
・軽いルアーを使うときは特に糸の状態に注意する
・適正な糸巻き量で使用する。(糸巻き量の説明はこちら⇒
リールの糸巻き)
(参考)
下側の糸が出てきているときは、そこまで糸を出して治すしかありません。ラインを買ったときに付いているボビンを一つ持っていると便利です。
フロロカーボンの対策
フロロカーボンは根ずれにつよく、ナイロンに比べ伸びが少ないため感度にすぐれます。しかしラインが硬くコシがつよいため、リールのスプールに馴染みにくく、また糸癖もつよいので、入門時には注意が必要ですね。
この特徴から、フロロカーボンがリールに十分に馴染んでいない状態でテンションをゆるめると、リールに巻いた糸がダワーっと広がってしまうこともあります。こうなると糸を出して巻きなおすしかなく、現場での対処は困難です。
これを防止するため以下のことに注意してください。
・リールに巻いたら数日置いてリールに馴染んでから使う。
・細くてしなやかな糸にする。
・スプールの大きいリールに巻く。
PEラインの対策
PEラインは細くて軽いので飛距離にすぐれます。また糸の伸びが少なく感度があります。一方で根ずれに弱く、ラインにコシがなく風の影響を受けやすい、糸よれがおきやすい、絡みやすいなど、入門には特に注意が必要です。
風で糸がたわんで巻き取れなかったり、糸よれがひどい状態で巻き取ってしまうと、次にはトラブルが発生します。
そうならないために以下のことに注意してください。
・風の強い日は特に気をつける。
・使用後は糸よれをとる。
エギングはしゃくった後に糸ふけが出来るため、テンションの管理が重要です。また向かい風や横風を受けたり、軽いルアーを投げる場合もテンションに気をつけてください。
リールでのバックラッシュ対策
ダイワやシマノの製品では、バックラッシュ対策のためリールのスプールに工夫がなされています。ダイワのABS、シマノのAR-Cスプールがそれにあたります。入門用のリールでも、これらのスプールを採用されたリールが安心です。
○ジャンル別にAR-Cスプール・ABSを装備した入門用のリールを紹介
⇒
エギング シーバス ヒラメ メバル
ロックフィッシュ ライトショアジギング ショアジギング
キャスト時のラインブレイクとその対策
入門間もない頃はキャストした途端に『ブチッ』と音を立てて糸が切れることを何度か経験すると思います。人から注目されますし、残った糸がヒラヒラ風に舞っている光景はなんとも恥ずかしい瞬間です。
キャスト時に起こるラインブレイクの原因を踏まえ対策をとりましょう。
ベール戻りによるラインブレイク
ラインブレイクしてリールを確認すると、なぜかリールのベール(キャストのときに持ち上げるスプールの外にある部分)が下りた状態があります。
リールにはアームが回転すると閉じるよう設定されており、キャスト時に勢いやはずみでアームが回転してしまった事が大きな原因の可能性があります。最初は他にも原因はありますので、キャストの際には以下のことに気をつけてみてください。
・ラインローラーが上側(ロッド側)にある状態で投げる。
・適切なキャストをする。
・ベールを起こした事を確認して投げる。
キャストの際、糸を指に引っ掛けますが、このときにラインローラーの位置に気をつけてください。上側にあるのが適切で、そこからだいたい半回転すると
ベールアームが戻る位置になります。元に戻る位置の近くにある状態でアームを起こしてラインを取った場合、少し動いただけでベールが戻りトラブルが発生し
ます。
またこのトラブルは、力いっぱいロッドを振ったときによく起こります。上記の状態で力いっぱいロッドを振るとアームが回転しやすくなるためです。キャス
トはルアーの重みでロッドをしならせ投げるので、手元を力いっぱい動かす必要はありません。適切に投げるとなくなります。
また入門して間もない頃は意識が薄くなると、ベールを起こすのを案外忘れたりします。漫然と投げるのではなく、意識しながらのキャストが必要です。
ガイドに絡むラインブレイク
糸がガイドに絡まるために起こる現象です。以下のことに気をつけてください。
・風のある日は特に気をつける。
・適切なキャストをする。
風で糸がなびいていると、なびいた糸が戻るときにガイドに絡まることがあります。風の影響を受けやすくコシのないPEラインでよく起こるトラブルです。風の強い日はPEラインの使用は特に注意してください。
風がなくてもキャストの仕方が悪く、ラインが引っかかることもあります。たらしを取りルアーの重みを感じて、ラインにテンションがかかる状態で、ロッドのしなりを利用し投げるようにすれば、このトラブルは防げます。
また、糸絡みが起きにくい『Kガイド』というガイドがあり、入門用のロッドにも普及が進んでいます。このKガイドを採用した製品を使い、発生を減らすことも出来ます。
ガイドの傷によるラインブレイク
絡まっているでもなく投げるたびに切れてしまう時は、ガイドに傷がないか確認してみてください。安物のリングでは強度が低いため、細くて高強度なPEラインの力に耐えられず溝が出来てしまい、ラインブレイクの原因となります。
・ガイドリングは『SiC』を使ったものにする
SiCリングとは、滑りがよく、硬く、熱伝導率の良いリングです。入門用のロッドにも普及が進んでいます。
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ファイト時のラインブレイクとその対策
せっかく掛けた魚をラインブレイクで逃がしてしまい、悔しい思いをしないために。ファイト時に起こるラインブレイクの原因と対策を考えてみます。
あわせ切れ
魚がかかり、ビシッと合わせを入れた途端にそれまでの重みが一気になくなる。抵抗のないまま巻き取ってみると、ラインブレイク。そんな合わせ切れを防ぐため次のことに気をつけてください。
・ラインの結束強度の確認
・ラインやリーダーの傷の確認
・適切なラインの強度の確保
弱く細い糸に、硬いロッドで鋭い合わせを入れると切れてしまいます。ターゲットに合わせ適切な強度を確保するのはもちろん、それでも切れてしまうのは結び方が悪いかラインに傷があるかです。
結んだ時に引張って確認したり、始める前やファイト後にラインを確認したり少し気をつければ回避できます。
簡単で比較的高強度な結び方の紹介します。 ⇒
糸を結ぶ
ファイト中のラインブレイク
魚とのファイト中に切れる場合もあります。掛けた魚だけではなく、以下の事を気をつけてやり取りをします。
・ラインの結束強度の確認
・ラインやリーダーの傷の確認
・適切なラインの強度の確保
・糸に接触する障害物(テトラ、岩、堤防の角など)に気をつける。
ラインの結束や傷の確認は上と同じです。また大物とのやり取りになると右へ左へ走られます。予期せぬほうへ走られラインがテトラや岩に引っかかり擦れて切れる事があります。走られないタックルバランスや、障害物を意識した立ち位置に注意しましょう。
しかし不意の大物にラインやロッドが対応しきれない場合もあります。この場合はリールのドラグを有効に使い、ラインブレイクを防止てやり取りします。緩めすぎると魚に走られ障害物で切れる恐れもあるので、バランスが重要です。
オマツリとその対策
オマツリとは、周りの人の仕掛け糸と自分の仕掛けが絡まってしまうこと。ルアーを投げたらラインが交差してしまったり、魚が掛かって左右に走られ、隣の人の仕掛けに絡んだりした場合に起こります。オマツリは他人の迷惑にもなるので十分気をつけましょう。
オマツリを防ぐ
自分も他人も迷惑なオマツリ。次のことを気をつけます。
・近くの人がどこに投げているか、どこに仕掛けがあるか確認して投げる。
・潮でルアーが流され、隣の人の仕掛けに近づいたら急いで取り込む。
人気の釣り場で人が多いところは投げる場所も限られます。もしナブラが発生し、皆が一斉に同じ方向へ投げたらオマツリだらけです。(^^;)これに巻き込まれないよう、一呼吸置いて投げる落ち着きも必要ですね。
オマツリの対処法
気をつけていても、なってしまった場合は落ち着いて対処します。
・強く引張らない
・無理な場合は仕掛けを切る
ゆるい絡みの場合はすぐに外れますが、引張ってしまうと固く絡まってしまい解きにくくなるので、あまり引張らず回収します。またルアーの仕掛けは単純で直しやすいので、切るほうがよい場合もあります。
相手のあることですから、『すいません』の一言や、相手のラインを切る際は了解を求めてから切るといった、少しの気遣いで人間同士のトラブルも避けられます。
根掛りとその対策
ルアーを底まで沈めることで可能性のあるトラブルです。着底後に潮で流され底で引っかかる前にルアーを引き上げることである程度回避は出来ますが、入門者でもベテランでも起こります。
根掛り対処法
海草に引っかかった程度であれば引張ればいいですが、岩に挟まった場合は困難です。しかし以下の方法を試すことで、一つでも多く回収できるかもしれません。
・糸を引張って、パッと緩める
・場所を変えて引張る
・とにかく引張る
ラインを引張りパッと緩めた反動でルアーが根から外れることがあります。伸びのあるフロロやナイロンで有効です。
また立ち位置を変えて引張ってみるのも有効です。正面から引いたら引っかかっても、横の方から引張ればポロッと取れることもありますので、右へ左へ動いて引張ってみてください。
そして最後は、切れることを覚悟し引張ることです!!注意点として、ロッドで引張ってはダメです。必ず穂先をラインと水平にして、ラインだけに力を加えるようにして後ろに引っ張ること。無理をするとロッドの破損につながります。
また糸で手を切らないように、手にタオルを巻いて、その上からラインを持つ(巻きつける)ようにして引張ります。
リーダーを確認
運良く根掛りが外れたとしても、リーダーやラインの傷を十分確認してください。必要ならリーダーを取り替えます。
入門して間もない頃は、ライントラブルはよくありますので、これも経験と思って頑張ってください!!
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